(※写真はイメージです/PIXTA)
現代の若者のキャリア観
内閣府『学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査(2024年度)』によると、若者が仕事を選択する際に重要視する観点として「安定していて長く続けられること」や「自分のやりたいことができること」が上位を占める一方、「仕事よりも家庭・プライベート(私生活)を優先したい」と回答した割合は6割を超えています。また、入社前から転職を視野に入れた「キャリアの流動化」を前提とする若者が約4割強と、なかには転職前提でのキャリア形成を考える人も半数近くいます。
かつての昭和・平成期に多く見られた「社内での昇進や競争」「社会的ステータスの獲得」を第一とする価値観は影を潜め、ワークライフバランスや個人としての納得感を重視する姿勢が一般的になりつつあるようです。
また、株式会社マイナビ『2026年卒大学生就職意識調査』のデータにおいても、学生が企業選択で最も重視するポイントは「安定している会社」が51.9%(前年比微増・7年連続最多)となり、半数を超えました。また、就職観において最も伸び幅が大きかったのは「個人の生活と仕事を両立させたい」(25.6%)であり、過度な社内競争や名誉よりも、自身の生活と調和した持続可能な働き方を優先する意識が定着しています。
さらに、株式会社リクルートマネジメントソリューションズ『新入社員意識調査2024』では、仕事をするうえで重視したいことのトップは「成長」(32.2%)と「貢献」(23.1%)であり、「競争」(2.6%)は調査開始以来最下位となっています。同調査において勤続意向を尋ねたところ、「現在の会社で勤め続けることにこだわらない・どちらかと言えばこだわらない」が52.1%を占め、「定年まで勤めたい」(41.4%)を上回りました。
現代の若年層は「どの会社に所属するか」という組織の肩書以上に、「その仕事を通じてなにを得たいのか」という個人の本質的な目的意識を求めているようです。
外付けの評価や世間体だけを基準に進路を選んできた場合、他者の提示した目標を達成した瞬間に「なぜここで働いているのか」という根本的な動機を失いかねません。組織のレールに乗ること以上に、自分なりの価値観や軸を見つめ直すプロセスこそが、長く続く社会人生活において自立したキャリアを築くための前提条件となるのではないでしょうか。
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