年収3,000万円でもこんなに違う!? 勤務医105万円、開業医18万円の差…医師に人気のふるさと納税返礼品【税理士解説】

Sponsored
シャープファイナンス株式会社
年収3,000万円でもこんなに違う!? 勤務医105万円、開業医18万円の差…医師に人気のふるさと納税返礼品【税理士解説】
(※画像はイメージです/PIXTA)

応援したい自治体に寄附を行うことで、寄附額の一部が所得税・住民税から控除される「ふるさと納税」。高所得者ほど控除上限額が大きいため、ふるさと納税を上手に活用している医師も少なくありません。そこで今回は、税理士・宮路幸人氏が、医師に人気の返礼品やユニークな返礼品、さらに勤務医と開業医で節税額が異なる理由について解説します。

医師の約8割が「ふるさと納税」を活用

ふるさと納税とは、自分が応援したい自治体に寄附を行うことで、寄附額の一部が所得税・住民税から控除される制度です。税金そのものを直接減らす仕組みではありませんが、税の使い道を選べるうえ、寄附先の自治体が用意する多様な返礼品を受け取ることができるお得な制度です。

 

返礼品としては食品や日用品のほか、宿泊券や体験型のサービスなど、近年はライフスタイルに合わせた多様な選択肢が増えています。

 

医師は勤務形態や収入構造の特性から所得が高くなりやすいため、ふるさと納税を利用している割合も高くなっています。実際、民間医局コネクトのアンケートによると、医師の約8割はふるさと納税を行ったことがあるとの結果が出ています(※1)

 

では、医師に人気の返礼品はどのようなものなのでしょうか。

お米・寄附・旅行券…医師に人気の「返礼品」

医師に人気の返礼品としてまず挙げられるのは、お米やお肉、お魚、野菜といった生鮮食品です。多忙な日々を送る医師にとって、買い物や調理の手間を省ける定期便は特に支持を集めています。

 

[画像1]松坂市の返礼品松阪牛 出所:ふるさとチョイス「松阪牛 A5 シャトーブリアンステーキ 360g(120g×3枚)」(※2)
[画像1]松坂市の返礼品松阪牛 出所:ふるさとチョイス「松阪牛 A5 シャトーブリアンステーキ 360g(120g×3枚)」(※2)

 

そのほかの傾向としては、自分の出身地や被災地などに地域貢献として寄附する方や、自分へのご褒美として休暇に利用できる旅行券や金券、お酒などを選ぶ方も多いです。

 

たとえば鎌倉市では、30万円の寄附をした場合、9万円のJTB旅行券がもらえます。また、電動自転車というとモデルによっては十数万円しますが、京都市では30万円の寄附額で10万円ほどの電動自転車が返礼品として提供されています。

ウイスキー樽のオーナーから純金まで!?…多様化する「返礼品」のイマ

ふるさと納税が国民に定着してきたなか、自治体が独自のユニークな返礼品を用意しているケースも増えています。

 

たとえば、滋賀県長浜市では長濱蒸溜所のウイスキーのカスクオーナーになれる返礼品があり、200万円寄附をすると40Lの樽のオーナーになることができます。オーナーになると3年後には自分だけのウイスキーが届き、ウイスキー好きにはもってこいです。

 

また、最近は金(ゴールド)の価格が値上がりしているため、甲府市に40万円ほどふるさと納税をし、返礼品として純金を選んだという医師の話も聞きました。

 

そのほか、ユニークな体験型の返礼品として、岩手県花巻市では、1万8,000円の寄附で2回の除雪サービスが受けられます。都心にいて実家が空き家の場合などは利用するのもいいかもしれませんね。東京都東村山市の「熱気球体験搭乗券」や、東京都千代田区の「人間ドック」、静岡県下田市の「ダイビング補助券」、徳島県徳島市の「阿波踊り関連チケット」なども挙げられます。

 

[画像2]東村山市の返礼品「熱気球体験」 出所:ふるさとチョイス「東村山市 熱気球係留体験搭乗会 大人2名分(中学生以上) 搭乗券」(※3)
[画像2]東村山市の返礼品「熱気球体験」 出所:ふるさとチョイス「東村山市 熱気球係留体験搭乗会 大人2名分(中学生以上) 搭乗券」(※3)

 

[画像3]東京都千代田区の返礼品「人間ドックギフト券」 出所:さとふる「【東京都千代田区】東京逓信病院人間ドックギフト券/男性用 1名様分 + ぽすくまのリュック」(※4)
[画像3]東京都千代田区の返礼品「人間ドックギフト券」 出所:さとふる「【東京都千代田区】東京逓信病院人間ドックギフト券/男性用 1名様分 + ぽすくまのリュック」(※4)

年収3,000万円のふるさと納税はいくら?勤務医と開業医で比較

では、ふるさと納税における節税額は、開業医と勤務医でどのくらい差があるのでしょうか。

 

上限額は家族構成などで異なるものの、今回は年収3,000万円の独身または夫婦共働きの場合で試算してみると、勤務医の場合、ふるさと納税を所得の上限まで行うことで約105万円が節税できます。その一方、開業医の場合は約18万円にとどまります。

 

同じ年収でもこれほど大きな差が生まれる理由は、所得の計算方法にあります。

 

勤務医の場合、経費として認められるのは一般的に「給与所得控除」のみで、その上限は195万円です。つまり、年収の約6.5%しか経費として扱われず、それ以外はすべて給与所得として課税されます。

 

一方、開業医で年収3,000万円の場合、医師の特例計算である「概算経費率」が使えるため、3,000万円× 70%+50万円=2,150万円が経費として認められます。

 

結果として課税所得が大きく圧縮され、そもそも支払う所得税・住民税の負担が小さくなるため、ふるさと納税による控除額にも差が生じるのです。

ふるさと納税を“賢く・おトクに”活用するために

総務省「ふるさと納税に関する現況調査(令和6年度)」によると、ふるさと納税の納税額は年々増加しており、2024年には1兆2,728億円に達しました(※5)。

 

今回紹介したようにふるさと納税の返礼品は多様化していますが、筆者自身や、筆者が確定申告のお手伝いをするお客様の傾向をみると、洗剤、トイレットペーパー、水や炭酸水、お米、お酒など毎日使う日用品を多く選ぶ方が多い印象です。

 

定期的に購入する生活必需品をふるさと納税でまかなうことができれば、それだけで月々の生活費が抑えられ、浮いたお金を自分の趣味や好きなことに回すことができます。ふるさと納税は高収入な方ほど控除上限額が大きく恩恵を受けやすいため、ぜひ制度を上手に利用してみてはいかがでしょうか。

 

ただし、ふるさと納税には富裕層優遇という批判もあり、2027年度より課税所得1億円以上の富裕層には住民税控除額に上限(最大193万円)が設定されることとなりました。今後も改正が行われる可能性があるため、最新の税制には注意が必要です。

 

制度改正で上限が見直される可能性もあります。利用を検討している場合は、最新情報を確認しながら早めに活用することが大切です。

 

 

MedicalLIVES(メディカルライブズ)のコラム一覧はこちら>>

 

 

著者:宮路 幸人/税理士
 

提供:© Medical LIVES / シャープファイナンス