「年収1,500万円のタワマン生活」という、誰もが羨むステータスを32歳で手放した男性。年収が3分の1に激減する不安を抱えながらも、夫婦が地方の平屋暮らしで見つけたのは、東京では得られなかった日常でした。地方移住の先にある、「本当の幸せ」についてみていきます。
「もう限界でした…」〈年収1,500万円〉32歳男性、都心のタワマン暮らしを捨てて地方の平屋へ。年収3分の1でも30代夫婦が「本当の幸せ」を掴めたワケ (※写真はイメージです/PIXTA)

地方での教育環境と「自然体験」という価値

充実した日々を送る佐藤さん夫婦。 一方で、「東京にいたころのほうがよかった」と思うことはないのでしょうか。 特に、子どもの教育環境についての懸念は、地方移住を検討する多くの現役世代が直面する課題です。

 

文部科学省『令和7年度 学校基本調査』によると、都道府県別の大学等進学率には明らかな地域格差が存在し、東京都と山形県では15ポイント以上の差が生じています。 塾や習い事の選択肢、多様な受験情報の量、将来の進学実績など、都市と地方の間には有形無形の格差が存在するのも事実であり、都市部のほうが有利であることは否定できません。

 

しかし、美咲さんは教育に対する視点そのものが変化したと話します。

 

「東京にいたときは、幼児教室や早期教育の広告ばかりが目に入り、焦りを感じていました。今はそのような感覚はありません」

 

もちろん、成長段階に応じて大学進学などの選択肢を狭めないよう、考えなければならないと佐藤さん夫婦は語ります。 生活環境の変化を前向きに捉えつつも、子どもの将来については、今後も現実的に向き合っていく意向をもっています。