(※写真はイメージです/PIXTA)
増加する「熟年離婚」の経済的代償
松下さんのようなケースは、決して他人事ではありません。厚生労働省の「人口動態調査」によると、2024年日本の離婚件数18万5,895組のうち、同居20年以上の夫婦である熟年離婚は20%強。特に60歳以上の「熟年離婚」の割合2000年の3%台から2024年には25.8%にまで上昇しています。
熟年離婚増加の背景には、さまざまな要因が重なっています。まず、年金分割制度の整備や女性の社会進出、さらには退職金の財産分与により、離婚後の経済的自立のハードルが下がったことが挙げられます。
また、平均寿命が延びたことで、定年後の30年から40年を「我慢して過ごしたくない」と考える人が増えたこと、子どもの独立を機に親の役割を終えたとする価値観の変化も大きな要因です。加えて、配偶者の親の介護を避けるための選択や、再雇用による夫の収入減をきっかけに関係が限界を迎えるケースも少なくありません。
特に2004年の制度改正で導入された年金分割は、専業主婦等の老後を保障する重要な仕組みですが、分割される側にとっては生活設計を根本から覆すことも。特に3号分割は夫婦間の合意を必要とせず届出のみで成立するため、通知を見落とし、受給開始時に初めて「月数万円の差」という現実を突きつけられる男性も珍しくないとか。
「退職金があるから大丈夫」「年金が多いから安心」という現役時代の自信は、離婚というライフイベントであっという間に崩壊してしまうのです。
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