(※写真はイメージです/PIXTA)
税金、社会保険料…年金から引かれる、4つ
岡田さんのように、「額面と手取りの差」に驚く人は少なくありません。公的年金から差し引かれるのは、主に「所得税」「住民税」「国民健康保険料(または後期高齢者医療保険料)」「介護保険料」の4つです。
年金受給額が額面200,000円だった場合、概算は以下の通りです(※居住地や世帯構成により変動)。
●所得税・住民税:約5,000円 ~ 10,000円
●健康保険・介護保険料:約15,000円 ~ 20,000円
●実際の手取り額:約173,000円 ~ 180,000円
厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金受給者の平均受給額(第1号)は月15万1,142円です。岡田さんのように月20万円という水準は比較的高額な部類に入りますが、受給額が高ければ高いほど、当然ながら税金や社会保険料の負担も増す仕組みになっています。
特に注意が必要なのが、地域によって異なる「国民健康保険料」と「介護保険料」です。 例えば、東京都新宿区の資料によれば、介護保険料は所得区分によって細かく分かれていますが、年金収入が一定以上の世帯では月額1万円を超えるケースも珍しくありません。
「2月と4月で手取りが変わる」知られざる実態
ここでもうひとつ、知っておきたい真実があります。それは年金の振込額が「年度の途中で変動するリスク」です。 前年の所得確定に伴い、6月や10月から天引き額が改定されるため、ある月から急に手取りが減ることがあります。特に現役時代に高所得だった層ほど、リタイア直後の社会保険料負担は重くのしかかります。
老後の予算を組む際は、額面の数字をそのまま信じるのではなく、最初から「85%から90%」を実質的な生活費として見積もるのが現実的です。 自治体のホームページにあるシミュレーションなどを活用し、事前に「自分の地域ではいくら引かれるのか」を正確に把握しておくこと。それが、ATMの前で立ち尽くさないための唯一の防衛策なのです。
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