投資信託選びに迷った際、「ランキングを参考にする」のは有効な手です。しかし、「人気商品だから」と安易に購入するのは要注意。実は、投資信託には持っているだけで引かれ続ける「信託報酬」があり、たった数%の違いで「推しのライブS席」や「海外旅行」に行けるほどの差額が消えてしまうのです。本記事では横川楓氏の著書『散財さんのお金の増やし方』(三笠書房)より一部を抜粋・編集し、投資信託を選ぶ基準となるポイントを解説します。
「推しのライブS席チケット」が買えたのに…年1万9,000円が“信託報酬”で消える!?投資初心者が知らないと引かれる〈まさかの手数料〉【FPが「投資信託の選ぶポイント」を解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

「推しのライブS席に行けたのに…」甘く見ると痛い目を見る〈手数料〉

「じゃあ、ランキングの中で一番利回りが高いやつを買えばいいじゃん!」と思いますよね。でも、そうとも限りません。

 

表の右端の「信託報酬」を見てください。これは要するに「手数料」のことです。「報酬」と書いてあるので「お金がもらえるのかな?」と思うかもしれませんが、逆です。運用してくれるプロに対して、私たちが支払う「報酬」、つまり「利用料」のことなんです。

 

「えっ、投資するのに手数料がかかるの?」と驚いた人もいるかもしれません。

 

銀行にお金を預けても手数料なんて取られませんが、投資信託は「プロやシステムに運用を代行してもらう」サービスなので、持っている間はずーっと、毎日チャリンチャリンと手数料が引かれ続けるんです。

 

では、どのくらい手数料が引かれるのでしょうか?

 

ここで、ランキング表に戻って、王道の1位・2位(信託報酬が0.1%以下)と、3位以下(信託報酬が約2%)を比べてみましょう。

 

「たった2%程度の違い」と思うかもしれませんが、これを甘く見ると痛い目を見ます。

 

たとえば、あなたががんばって投資を続けて、資産が「100万円」になったとしましょう。手数料「0.1%」の場合、年間にかかるコストは、わずか1,000円です。ランチ1回分ですね。

 

一方で、手数料「2.0%」の場合、年間にかかるコストは2万円! その差、1年で1万9,000円です。

 

1万9,000円あれば何ができるでしょうか? 好きなアーティストのライブのS席チケットが買えるかもしれませんね。欲しかったブランドの洋服も買えるかもしれません。それが、ただ商品選びが違ったというだけで、何もせずに消えてしまうのです。

 

しかも投資は20年、30年と続くもの。資産が300万円、500万円と増えていけば、この差額もどんどん広がって、何十万円という、海外旅行に行けるくらいの差になってしまいます。

 

 

横川 楓

経営学修士(MBA)/ファイナンシャルプランナー(AFP)

やさしいお金の専門家

推し活経済評論家