個別株投資では、「好き」という気持ちは大切な出発点ですが、それだけに頼るのは危険です。まずは企業のウェブサイトで理念や事業内容を確認し、決算資料から業績を把握して企業の実態を冷静に分析することが重要になります。そのうえで、PERやPBRといった指標を用いて株価の割安・割高を判断し、ライバル企業とも比較するといった「客観的な評価」も視野に入れましょう。本記事では、横川楓氏の著書『散財さんのお金の増やし方』より一部を抜粋・編集し、納得感のある投資を行うために持つべき「4つの視点」を解説します。
「好きだけで買うのはお勧めできない」個別株で失敗しないための〈4ステップ〉と、ファンだから察知できる〈引き際〉【推し活経済評論家が解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

「好き」だけで買うのはNG…本当に買うべき会社を見極める〈4つの分析法〉

どんな企業も、株価が上がったり下がったりしています。だからこそ、個別株については、その企業が本当に好きだったとしても、「好き」という気持ちだけで買うことはお勧めできません。

 

まずはその企業の中身を深堀りしていくことがファーストステップです。

ステップ1. 企業の理念と多角的な事業内容を確認する「ウェブサイト」

深掘りしていくために必要なのは、まずは「企業情報」と「決算」の確認です。

 

この作業も、ほかの投資家が「利益を得るためだけの作業」になるところ、好きな会社であれば「あのコンテンツを生み出した会社……!」と、きっと楽しく見ることができるはずです。

 

企業情報では、改めてその会社のウェブサイトを見て、自分の好きな会社がどんな理念のもとに事業を展開しているのかを確認します。

 

その会社の特定のコンテンツや商品が好きでも、その会社がどんな理念や思いでそのコンテンツを展開しているのかまでは知らない人も少なくないのではないでしょうか。

 

また、大企業ほど、「自分が好きなのはこの事業の中のこのコンテンツだけど、実はほかにもさまざまな事業を展開していた」といったことがあるはずです。

 

たとえばあなたがソシャゲの「ウマ娘 プリティーダービー」にハマったとします。ウマ娘を展開しているCygamesを子会社に持つサイバーエージェントは、ゲーム事業のほかに、メディア事業やインターネット広告、AIなど、かなり多角的に事業を展開しています。

 

同社のビジョンは「21世紀を代表する会社を創る」。決して一つの事業にこだわることなく、さまざまな分野に参入していくとの覚悟が、このビジョンにも表れています。

 

ほかにはたとえば女性であれば、化粧品の「KATE」を愛用している人もいると思います。KATEはカネボウ化粧品のブランド名で、カネボウ化粧品自体は上場していませんが、その親会社の花王は上場しています。

 

花王は「豊かな共生世界の実現」を使命に掲げ、化粧品のほかに、洗剤やおむつなどの「ハイジーンリビングケア」や、シャンプーやリンスなどの「ヘルスビューティケア」事業を展開しています。