慣れない都会での生活が始まってわずか13日。ひとり暮らしを始めた長女から届いたのは、泣きじゃくる声でのSOSでした。あれから1年。父親が語った事件の全貌、そしてデジタルに明るい世代さえも欺かれる実態と、被害後に待ち受けていた厳しい現実を振り返ります。
お父さん、助けて…月収49万円・52歳サラリーマンの娘、上京13日「目の前で20万円が消えた」と絶望。警察も銀行も「返金不可」と告げた残酷な結末 (※写真はイメージです/PIXTA)

「XXペイ返金詐欺」の深刻な実態

真由さんが直面したこの悲劇は、国民生活センターが警鐘を鳴らしている典型的な詐欺の手口です。

 

独立行政法人国民生活センターが公表した2025年10月受付の相談事例では、ネット通販の「返金」を口実にした新たなトラブルが確認されています。特に、「LINEでの友だち登録」や「ビデオ通話による画面共有」を求められる点が共通しており、注意喚起が行われています。

 

消費者庁の2025年2月28日公表資料によれば、こうした手口では、ビデオ通話の画面共有機能を使ってスマートフォンの操作をリアルタイムで見せるよう誘導され、決済アプリの操作を次々と指示されます。その結果、被害者は返金手続きのつもりで操作しながら、実際には相手側への送金手続きを自ら行ってしまうケースが報告されています。

 

警察庁『令和7年版 警察白書』でも指摘されている通り、今回のケースのように「本人が自ら暗証番号を入力し、送金ボタンを押した」場合、システム上は正当な取引とみなされやすく、銀行や決済事業者の不正利用補償の対象外となる可能性が高いのが実情です。

 

被害を未然に防ぐために、警察庁や国民生活センターは以下の徹底を呼びかけています。

 

第一に、ネット通販の返金にコード決済(XXペイ)を用いることは「100%詐欺」であると認識すること。正規の事業者が、公式の決済システムを介さずに個別のSNSで返金手続きを行うことはあり得ません。

 

第二に、いかなる理由があっても他人と「画面共有」はしないこと。そして、振込先が会社名ではなく「個人名義」であるサイトは、詐欺サイトである可能性が高いと判断すべきです。

 

もし不審な連絡を受けたり、被害に遭ったりした場合は、迷わず「消費者ホットライン(188)」や警察の相談専用電話(#9110)へ連絡を。デジタルネイティブ世代であっても、上京直後の孤独や焦燥感は、冷静な判断力を奪います。親世代は金銭的な支援だけでなく、こうした「契約と決済のリスク」を具体的な事例とともに共有し、子どもが異変を感じた際に即座にSOSを出せる信頼関係を築いておくことが重要です。

 

 

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