共働きで収入も安定し、将来を見据えて住宅を購入する――。多くの現役世代にとって自然な選択です。しかし、その資金の出し方や名義の設定によっては、思わぬ税負担が生じることもあります。実際に、7,800万円の住宅を購入した40代夫婦に対し、後日、税務署から課税に関する通知が届いたケースもあります。何が問題と判断されたのか、制度の考え方とあわせて見ていきます。
「そんなバカな…」世帯年収1,280万円・40代夫婦。〈7,800万円のマイホーム〉購入後、税務署から届いた“1通の封書”と想定外の課税 (※写真はイメージです/PIXTA)

「普通に買っただけのつもりだった」…購入後に届いた税務署からの封書

「特別なことをしたつもりはなかったんです」

 

そう話すのは、田中健一さん(42歳・仮名)と妻の美咲さん(39歳・仮名)です。共働きで世帯年収は約1,280万円。 子どもが小学校に入るタイミングで、都内近郊にマイホームを購入しました。物件価格は約7,800万円。夫婦でペアローンを組み、名義も2分の1ずつの共有としています。

 

「無理のない範囲で選んだつもりでした。周りも同じくらいの価格帯でしたし、これが普通だと思っていました」

 

購入から数カ月後、自宅に税務署からの封書が届きます。中には、住宅取得資金の内訳や負担割合を確認する書類が同封されていました。

 

「なぜそんなことを聞かれるのか分かりませんでした。手続きも終わっていましたし、問題はないと考えていたので」

 

田中さん夫妻が用意した頭金は約1,500万円。その大半は、健一さんが独身時代から積み立ててきた預貯金でした。 一方で、住宅の名義は夫婦で均等に設定されています。

 

「夫婦の家なので、半分ずつにするのが自然だと……」

 

数週間後、税務署から説明を受ける中で、ある点を指摘されます。頭金のうち、美咲さんの持分に対応する部分について、贈与とみなされる可能性があるという説明でした。

 

「家を買っただけで、そんな扱いになるとは想像もしていませんでした」

 

後日届いた通知には、約180万円の納税額が記載されていました。

 

「そんなバカな……なんで?」