(※画像はイメージです/PIXTA)

テクニカル分析とは、株式や為替といった金融商品の値動きについて、過去のパターンやトレンドから将来の値動きを予測する手法です。ただ、投資初心者がテクニカル分析を駆使するのは決して簡単ではありません。そこで今回、15年間の証券会社勤務を経て、現在はJ-FLEC(金融経済教育推進機構)の講師としても活動するCFPの倉橋孝博さんが、テクニカル分析のなかでも独自性の高い「一目均衡表」の読み方を解説します。

相場の転換点が予測できる?「一目均衡表」とは

 

「一目均衡表」とは、昭和初期、当時新聞記者だった細田悟一氏(ペンネーム:一目山人[いちもくさんじん])が中心となって編み出された分析手法です。「相場がひと目見てわかるチャート」ということから名づけられ、現在では海外のファンドマネージャーからも広く支持されているといわれています。

 

一目均衡表は、転換線・基準線・先行スパン①・先行スパン②・遅行スパンという5つの線で構成されます。まずは、それぞれの線の意味を確認しておきましょう。

 

・転換線……過去9日間の最高値と最安値の平均値。

・基準線……過去26日間の最高値と最安値の平均値。

・先行スパン①……基準線と転換線の平均値を26日先行させたもの(例:1月5日の数値を2月10日に移動させ線を引く)。

・先行スパン②……過去52日間の最高値と最安値の平均を26日先行させたもの。

・遅行スパン……当日の終値を26日前に繰り戻したもの(例:1月5日の数値を11月26日に繰り戻し線を引く)。

※日数は営業日で、当日を含む。

 

そして、一目均衡表で大切なのが「雲(抵抗帯)」と呼ばれる、先行スパン①と先行スパン②に挟まれた部分です。

 

[図表1]は、ある銘柄の昨年7月16日から12月30日までの一目均衡表です。図中緑色で塗りつぶされている部分が「雲」にあたります。

 

出所:筆者作成
[図表1]一目均衡表の「5つの線」と「雲」 出所:筆者作成

 

この一目均衡表からは、さまざまな情報を読み取ることができます。まずは基本から。基準線(紫線)が上向きであれば上昇トレンド、下向きであれば下降トレンドと判断できます。

 

出所:筆者作成
[図表2]基準線が上向きなら上昇トレンド、下向きなら下降トレンド 出所:筆者作成

 

また、ローソク足が基準線(紫線)の上にあれば強気相場、下にあれば弱気相場とみることができます。これもわかりやすいポイントです。

 

出所:筆者作成
[図表3]ローソク足が基準線の上なら強気相場、下側にあれば弱気相場 出所:筆者作成

 

線が交差したところが相場の「変わり目」

ここから少しずつ難しくなりますが、順を追ってみていきましょう。

 

転換線(赤線)と基準線(紫線)が交わるところは、相場の変わり目となることがあります。まず、①転換線(赤線)が基準線(紫線)を上抜けることを「好転」と呼び、これは上昇相場入りのサインとみることができます。

 

逆に、②転換線(赤線)が基準線(紫線)を下抜けることを「逆転」と呼び、これは下降相場入りのサインです。

 

出所:筆者作成
[図表4]「好転」なら上昇相場、「逆転」なら下降相場 出所:筆者作成

 

また、遅行スパンがローソク足を上回った場合も「好転」とされ、これも上昇相場入りのサインと捉えられます。逆に下回った場合は「逆転」で、下降相場入りの可能性が高くなります。

 

出所:筆者作成
[図表5]遅行スパンがローソク足を下から上に抜けた「好転」のケース 出所:筆者作成

 

次ページ“最強の買いシグナル“「三役好転」

本記事は、株式会社セゾンファンデックスが運営する『セゾンのくらし大研究』のコラムより、一部編集のうえ転載したものです。