将来のお金に不安はあるものの、「何から始めればいいのかわからない」と感じている方も少なくないでしょう。本記事では、40歳・年収500万円の会社員が月3万円を「新NISA」で積み立てた場合、65歳時点で資産はいくらになるのかをFPがシミュレーションします。「今からでも間に合う?」「月々いくらなら現実的?」「65歳時点で暴落したら?」といった疑問を解消し、40代から始める資産形成のポイントを解説します。
40歳・年収500万円の会社員が月3万円を「新NISA」で25年積立→65歳時点の資産額は?【利回り3~5%でFPが試算】 (※画像はイメージです/PIXTA)

25年間、毎月3万円をコツコツ積み立てた結果

それでは、Aさんのケースで具体的にシミュレーションしてみましょう。

 

【前提条件】

 

・開始年齢:40歳

・目標年齢:65歳(25年間)

・毎月の積立額:3万円

・投資対象:eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

・想定利回り:年3%、4%、5%の3パターン

 

日本証券業協会の「新NISA白書2024」によると、40代の新NISA(つみたて投資枠)の年間買付額は「0~40万円」が半数を超えています。そこで、40代でも無理のない積立額として、月3万円(年間36万円)を設定しています。

 

また、投資対象とする「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は、2025年に+15.7%上昇しましたが、毎年同じペースで上がり続けることはありません。+15%の年もあれば、-10%の年もあります。長期的に見ると、年間の平均上昇率は4~5%程度に収まる傾向があるため、今回はやや保守的に「利回り3%・4%・5%」の3つのケースで試算します。

 

金融庁の「つみたてシミュレーター」を利用し、65歳時点の資産額を利回り別に試算した結果が以下です。

 

・想定利回り3%の場合

【月3万円】想定利回り3%のケースの積立シミュレーション
(出典:金融庁「つみたてシミュレーター」)

 

【月3万円】想定利回り3%のケース

 

・投資元本(25年間):900万円

・運用益:+430万円

・65歳時点の資産額:1,330万円(元本の約1.5倍)

 

利回り3%の最も保守的なシナリオでも、元本は約1.5倍の1,330万円まで増える計算です。通常の課税口座なら運用益に20.315%の税金がかかりますが、NISA口座なら430万円の20.315%にあたる87万円分の税金が非課税となります。

 

想定利回り4%の場合

【月3万円】想定利回り4%のケースの積立シミュレーション
(出典:金融庁「つみたてシミュレーター」)

 

【月3万円】想定利回り4%のケース

 

・投資元本(25年間):900万円

・運用益:約627万円

・65歳時点の資産額:約1,527万円(元本の約1.7倍)

 

利回り4%も、長期的に見て現実的な数値です。運用益は約627万円となり、資産額は元本の約1.7倍に成長します。NISAによる非課税メリットは約127万円にもなり、運用益が増えるほど効果は大きくなります。

 

想定利回り5%の場合

【月3万円】想定利回り5%のケースの積立シミュレーション
(出典:金融庁「つみたてシミュレーター」)

 

【月3万円】想定利回り5%のケース

 

・投資元本(25年間):900万円

・運用益:約857万円

・65歳時点の資産額:約1,757万円(元本の約1.95倍)

 

利回り5%が実現できれば、資産は約1.95倍の約1,757万円まで拡大し、これだけで「老後2,000万円問題」の約88%をカバーできる試算です。NISAを利用した非課税メリットは約174万円にのぼり、通常の課税口座で運用した場合と比べると、その差は明らかです。

 

ただし、年平均5%のリターンを長期で実現するには、相場が暴落した局面でも慌てずに保有し続ける「忍耐力」が必要です。