富裕層向け投資家ビザに特化して100億円以上の申請業務に携わる中で、20年、2万人以上の成功者の歩みを詳細に知る機会を得た著者の大森健史氏は、そこから見えた「シン富裕層(※)」の共通点を、閉塞感を抱く日本人、とりわけ若者に伝えるべく、本書の発刊に至った。本記事では、大森健史氏の著書『進化するシン富裕層』(日刊現代)より一部を抜粋・再編集して、元ビッグモーター中野優作氏はじめ情報ビジネスに強いシン富裕層らが語る、「個人ブランディング」のコツについて解説します。(※親が裕福だったわけではなく元々は「ごく普通の人」でありながら、インターネットやスマートフォンの普及を背景とした起業、暗号資産、動画配信、情報ビジネスなどを通じて、わずか数年で一代にして巨万の富を築いた新しいタイプの富裕層)
天才やエリートになれなくても。“ごく普通の人”が富裕層になる近道は「変化に飛びつく行動力」と「ブランディング」

「個人のブランディング」が力を発揮した事例

最近、個人のブランディング力がすごいなと注目しているのは、株式会社BUDDICA代表取締役の中野優作氏です。彼をシン富裕層と呼んでいいかはわかりませんが、元々ビッグモーターの出身で、入社後ほどなく店舗№1の売上をあげて約1年半で四国香川坂出店の店長に昇進し、数年で幹部社員に抜擢されたという人です。

 

ビッグモーターが叩かれているときにあえて実名で内情をYouTubeで告発して、一気に名前が知れ渡りました。そして極めつきは、2024年10月20日に同氏が経営しているBUDDICA野田店で所有していた車4台が窃盗団に盗まれた時の対応です。盗難された車両はアルファード、マツダCX-60、ハリアー、レクサスNXの4台でしたが、レクサスNX以外は取り返すことが出来ました。

 

日本損害保険協会の調査によると、盗難された車のうち約24%が見つかり、約19%が手元に戻っているそうですが、相手が窃盗団なので簡単には見つからないはずです。しかしながら中野氏はXやYouTubeで盗まれたことを公表し、発見者には30万円を支払うという懸賞金までかけ、SNSで捜索のお願いを発信しました。

 

結果的にレクサスNXは見つからなかったようなので数百万の損害を被ることになったと思いますが、話題になったことで全国のテレビのキー局などのニュースで取り上げられたり、ネット記事になったり、中野氏の名前と会社名、事業内容は十分に拡散されました。広告宣伝費と考えれば十分元は取れたどころか、大きくおつりが出たと思われます。

 

通常の考えだと、盗難に遭うと警察に届けてそれで終わると思いますが、被害の一部始終と捜索の状況を公表することで、被害以上の知名度を得たと想像します。これだけの内容をリアルタイムに発信するからこそ、多くの人の心に刺さるのです。

 

要は物事の捉え方次第で、大きなトラブルでさえ、プラスに変えることができる世の中になったとも言えます。

 

 

大森 健史

株式会社アエルワールド

代表取締役