富裕層向け投資家ビザに特化して100億円以上の申請業務に携わる中で、20年、2万人以上の成功者の歩みを詳細に知る機会を得た著者の大森健史氏は、そこから見えた「シン富裕層(※)」の共通点を、閉塞感を抱く日本人、とりわけ若者に伝えるべく、本書の発刊に至った。本記事では、大森健史氏の著書『進化するシン富裕層』(日刊現代)より一部を抜粋・再編集して、元ビッグモーター中野優作氏はじめ情報ビジネスに強いシン富裕層らが語る、「個人ブランディング」のコツについて解説します。(※親が裕福だったわけではなく元々は「ごく普通の人」でありながら、インターネットやスマートフォンの普及を背景とした起業、暗号資産、動画配信、情報ビジネスなどを通じて、わずか数年で一代にして巨万の富を築いた新しいタイプの富裕層)
天才やエリートになれなくても。“ごく普通の人”が富裕層になる近道は「変化に飛びつく行動力」と「ブランディング」

コンサルタント」にも稼ぐチャンスあり

 

情報ビジネスに次いでおすすめなのが、コンサルタントです。コンサルタントは実は、誰にでもできるビジネスです。

 

ある有名なコンサルティング企業では、大学を出たばかりでビジネス経験の浅い若手社員がコンサルタントと称して大企業の役員に「こうすべきだ」とプレゼンテーションをして、1時間10万円とか、100万円といったフィーを請求しています。よく考えたら、これは不思議な話です。

 

コンサルタントとは「素晴らしいアドバイスや助言ができる能力のある人」であることが望ましいけれども、その基準は不明確で、そもそも相談を受けることがなければ成立しません。ということは、コンサルタントになるいちばん必要な条件とは、「『コンサルティングをしてくれ』と人から相談をされる人」かどうかなのです。

 

「あなたに教えてほしい」と依頼してくる人が一人でもいれば、需要と供給が成り立っているわけですから、「いや、私なんかよりもっと詳しい人は世の中にいくらでもいるし……」などと謙遜する必要はなく、堂々と「コンサルタント」と名乗ればいいのです。誰でも最初は素人です。

 

「YouTube大学」で知られるオリエンタルラジオの中田敦彦さんにしても、初期のYouTube動画を見れば、今の中田さんからは想像もできないような素人くさい出来映えです。

 

インターネットやSNSが発達したおかげで、集客も、コンサルティングの場も、集金も、すべてネット上で完結することができるようになりました。だからどんなにニッチな分野でも、日本中から、(言葉の問題がなければ)世界中から、「あなたに教えてほしい」という人を集めることができるようになりました。

 

一昔前なら「オタク趣味」と呆れられたようなことでも、あなたの好きなことを武器に突き抜けていけば、それをお金に換えて収入を得ることができるようになったのです。リスクを最低限にして、初期投資のお金をかけずに少しずつ始めていけば、一人で数千万円稼ぐことも夢ではなくなったのです。

ポイントは「好きなことで突き抜ける」

実際、私の知り合いに医師なのにマンション好きが高じて「不動産コンサルタント」を兼業しているシン富裕層の方がいます。もともとは敏腕外科医で、不動産投資をするためにマンションの情報を集めていましたが、次第にそれがいくら時間をかけてもしんどくないほどの趣味になったそうです。

 

彼は一般的な「資産性」よりも、彼独自の〝審美眼〟でマンションを評価し、売買を繰り返しつつ、ネット上でも発信していました。「このマンションはファサード(正面から見た外観)がいい」「この共有設備のデザインがいい」などです。そして実際、彼が買ったマンションはどれも値上がりしていました。

 

すると、次第に多くのファンがつき、「この物件はまだ売っていますか?」という問い合わせがくるようになったり、「こんなマンションがもうすぐ売り出されますよ」と情報が集まったりするようになったそうです。果ては不動産会社から、「この物件について記事を書いてほしい」といった仕事の依頼もくるようになりました。

 

最近ではついに、「マンションを建てるから、あなたがコンサルタントとして『売れるマンション』にするためのアドバイスをくれないか」という依頼も来たそうです。本業はいまだに医師をされていると思いますが、どちらが本業かわからないくらい、医師以外の収入が急増していると話してくれました。

 

彼を見ていても、やはりポイントは「好きなことで突き抜ける」ことなのだと、痛感します。ただ、多くの人から「コンサルティングをしてほしい」と仕事をもらうようになるためには、この不動産好きの医師のように、日ごろから情報発信をして、自分の名前(実名でなくても良い)を売っておく必要があります。

 

ネット情報ビジネス型のシン富裕層は、ネット上で名前を売ることの大切さをよく知っています。ネットで商売をするには、個人のブランディングが最重要なのです。