定年まで勤め上げ、夫と静かに老後を過ごす――。どうやら、それだけが「正解」ではなくなったようです。典型的な幸せの枠から抜け出し、長い間封印してきた本来の自分を取り戻すこと。まったく新しい「セカンドライフ」を歩むための、現代的な生き方の一つなのかもしれません。本記事では社会保険労務士法人エニシアFP共同代表の三藤桂子氏が、Aさんの事例から、人生後半戦の多様な選択肢について考えます。※個人の特定を避けるため、事例の一部を改変しています。
大人しかった妻の「豹変」に驚愕しました…世帯年収1,500万円だった夫婦。50歳妻が突如大企業を早期退職、髪を「ピンク」に。恐る恐る聞いた“ワケ”に夫絶句【FPが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

1年で3万9,812組が熟年離婚

厚生労働省の人口動態統計によると、2023年に離婚した夫婦の総数は18万3,808組。同居期間20年以上は3万9,812組と、全体の約22%を占めています(総数には同居期間不詳を含む)。熟年離婚や卒婚は、決して珍しいことではありません。

 

働き方や生活が多様化するなかで、早期退職しセカンドライフを再出発と考える人もいます。Aさんの妻のように、いままでとまったく違う人生を歩みたいと考えている人もいるでしょう。夫婦の在り方はさまざまですが、コミュニケーションをとることの重要性は、いつの時代も変わらないのではないでしょうか。

 

〈参考〉

厚生労働省:令和5年(2023) 人口動態統計月報年計(概数)の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai23/dl/gaikyouR5.pdf

 

 

三藤 桂子

社会保険労務士法人エニシアFP

共同代表