抗酸化成分が肝臓の炎症を抑える

脂肪肝になると栄養素を分解してエネルギーに変えるときに、活性酸素などの有害な物質が増え、それによって肝細胞が傷ついて炎症が起こります。これが「脂肪肝炎」です。

脂肪肝炎を抑えるために有効なのが、抗酸化作用のある栄養素。特に、ビタミンEには肝細胞の炎症を軽減し、傷ついた細胞を修復するために線維化した肝臓の改善に有効であることが報告されています。抗酸化成分は血管の健康も保つので、積極的にとりましょう。

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[図表]抗酸化作用のある栄養素 出典:『専門医が教える1分で肝臓から脂肪が落ちる食べ方決定版』(KADOKAWA)より抜粋

肝臓の血流のために“便秘”を防ぐ

良質な血液を巡らせて肝臓の負担を減らすには、便秘を解消することも大切です。

便が腸内に長時間とどまっているとアンモニア、硫化水素などの有害物質や有毒なガスが発生。こうした有毒成分が血液に乗って全身を巡り、最終的には肝臓での解毒作業を増やします。

野菜やきのこ、海藻に含まれる食物繊維を十分にとり、発酵食品などで“腸活”をしながら便秘解消に努めましょう。

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出典:『専門医が教える1分で肝臓から脂肪が落ちる食べ方決定版』(KADOKAWA)より抜粋

尾形 哲
長野県佐久市立国保浅間総合病院
外科部長/「スマート外来」担当医