(※写真はイメージです/PIXTA)
お客様の「感情」を聞くために豊富なあいづちを使う
〈基本〉
「はい」「さようでございますか」
※声の強弱やトーンでバリエーションをつける
〈応用〉
「おっしゃるとおりでございます」
「ごもっともでございます」
あいづち+お詫びの言葉+復唱
【例】「さようでございますか。たいへん申し訳ございません。まだ、商品がお手元に届いていないということでございますね」
お客様の話を傾聴していると、「ごもっともな意見」があれば、「身勝手な要求」もあります。しかし、お客様にしてみれば「ひどい扱いを受けた」と感じているケースがほとんどです。
したがって、お詫びした後の傾聴の段階では、お客様の見解が正しいかどうかではなく、感情の問題として扱います。
具体的には、会話の合間であいづちを打って、お客様に共感を示します。「はい」「さようでございますか」という基本フレーズを中心に、バリエーションを増やしておきます。
あいづちは、声の強弱やトーンによって印象は変わりますが、「おっしゃるとおりでございます」「ごもっともでございます」などのフレーズも覚えておくといいでしょう。単調なあいづちでは、「私の話をちゃんと聴いているのか!」と、二次クレームに発展するおそれもあります。
また、あいづちを打ちながら、「お詫びの言葉」に「復唱」を加えて、共感を示す話し方もあります。
クレーム応対では速さより「相手への気遣い」を見せる
〈基本〉
「さようでございますか。たいへん申し訳ございません」
+
「お怪我などはございませんでしたか?」
「お部屋を汚すようなことはございませんでしたか?」
「お洋服は大丈夫でございますか?」
「お体の具合はいかがでしょうか?」
「そちらで買ったグラスなんだけれど、箱を開いたらヒビが入っていた!」
こんなクレーム電話を受けたら、あなたはどう対応しますか?
「さようでございますか。たいへん申し訳ございません。それではさっそく確認いたしますので……」
もし、こうした受け答えをしていたら、少々あわてすぎです。状況把握に移る前に、お客様を気づかう言葉がほしいものです。たとえば、「お怪我などはございませんでしたか?」と言うことができます。この一言で、お客様の怒りはトーンダウンするでしょう。
このほかにも、商品破損で中身がこぼれ出てしまうおそれがあれば、「お部屋を汚すようなことはございませんでしたか?」「お洋服は大丈夫でございますか?」といった言い方があります。食品への異物混入などでは、「お体の具合はいかがでしょうか?」などと、相手の健康を気づかうことが大切です。
お客様の心配もせず、クレームへの対処法ばかりに気をとられていると、その無神経さがお客様をいらだたせてしまうことがあります。注意してください。