学生時代からシニアにいたるまで、我々の人生にはさまざまな「お金の問題」がつきものです。その負担を軽減するための助成金や制度が国には用意されているものの、「申請しないと受け取れないお金」も少なくありません。今回は、社会保険労務士である河原優美子氏の著書『知らないと損する!お金の手続き 年金・社会保険・介護で困らない制度』(ごきげんビジネス出版)より、55歳女性の例から、申請しないと受け取れないお金をみていきます。
知らなかった…55歳女性、「年金定期便」に疑問点。年金事務所で問い合わせ→告げられた「驚愕事実」を80歳母に確認して、さらなる驚愕【社労士が解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

遺族年金の手続きで、“宙に浮いた年金”が受け取れる可能性も

そういえば、年金をもらっていた祖父が亡くなったときは、亡くなった月までの年金をもらう手続き(未支給年金)、遺族年金の手続き、介護保険、後期高齢者の手続き、などが大変だったと父が愚痴をこぼしていました。

 

《ポイント:介護保険・後期高齢者医療制度》

〇介護保険料や後期高齢者医療制度の支払い済みの保険料の返金がある。

〇後期高齢者医療制度から埋葬料(埋葬費)として一時金が支払われる。

〇高額医療費の差額分などがあるときは戻される。

 

そうそう、遺族年金の手続きのときに、宙に浮いた年金や消えた年金などの記録を確認して、祖母が会社名を覚えていたからもらえるようになったと喜んでいました。もし会社名を覚えていないと、その記録は他人のもの(本人の記録として断定できないため)とみなされ、その年金記録に対しての年金の支払いがされないそうです。

 

年金が増えるようでうれしいですね。でも本来は受け取れたものだから、損をしていたわけです。気づいて本当によかった!

 

 

河原 優美子
社会保険労務士

 

※本記事は『知らないと損する!お金の手続き 年金・社会保険・介護で困らない制度』(ごきげんビジネス出版)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。