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順調な滑り出しに思えたが…「突然の大暴落」に狼狽

Aさんが購入したファンドは、良好な市場環境を背景に基準価額も上昇傾向にありました。あまりにも調子がいいので「公務員として長年真面目に働き、コツコツ貯蓄を続けていたのが馬鹿馬鹿しく思えるな」と思ったほどです。
しかし、世界経済情勢の影響を受け、ある日突然基準価額が急落。それまでも多少の上下はありましたが、ここまでの暴落は予想外です。
証券会社からの連絡を受け、Aさんは青ざめるしかありません。大金を費やした投資信託は、気がついたときにはなんと300万円もマイナスになっていました。
「理想の老後を叶えるはずだったのに…。このままじゃ、さらに下がり続けるかもしれない」
Aさんは恐怖を感じるようになりました。
暴落前は基準価額の推移を見るのが日課でしたが、暴落後は恐怖でPCを開くこともできません。その後、基準価額が回復する局面もありましたが、好調だった頃はもちろん、当該ファンド購入時点の水準にすらなかなか戻りそうにありませんでした。
Aさんは頭を抱えます。
「この歳から投資なんてすべきではなかったのかもしれない。だけど…せっかく始めたのに、いま本当にやめていいのだろうか。ここで売却してしまったら損が確定してしまう。どうしよう…」
証券会社に相談するも「基準価額が下がったいまこそ買い増しのチャンスです」と言われてしまい、いまいち信用できません。
そこで、Aさんは知り合いのファイナンシャル・プランナー(FP)に話を聞きに行くことにしました。そのFPは特定の金融機関に所属しておらず、公平に話を聞いてくれると思ったのです。