だれもが経験する親の老い。親自らが資産整理を行い、老人ホームの入居を決意してくれれば、子どもたちは介護の心配がなくなり、安心に思うかもしれません。しかし、なかには“恐怖の置き土産”を残していく親もいるようで……。本記事ではAさんの事例とともに、親の終活とその注意点について、FP1級の川淵ゆかり氏が解説します。
(※写真はイメージです/PIXTA)
Aさんはどのように処分したのか?
Aさん姉妹は、父親のお墓のある菩提寺に相談し、閉眼供養からお焚き上げまでしてもらえることになりました。費用も良心的で、まとめて5万円で請け負ってくれたそうです。
さらに、「怖くてとても持ち出せません。触るのも無理です」との姉妹の要望に対し、家まで出向いてくれて読経してもらったとのこと。若いお坊さんとともにお寺まで運んでお焚き上げしていただき、処分は完了しました。
Aさんは「本当に助かりました。父親が亡くなってから10年間、ずっと心の重荷になっていたので。私たち夫婦も将来は子どもたちの負担にならないように、いまから少しずつ自分たちの持ち物を整理していこうかと話し合っています」と語りました。
川淵 ゆかり
川淵ゆかり事務所
代表