近年その名前を聞くことが増えた南海トラフ地震。2011年3月11日に発生した東日本大震災を超える巨大地震になることが想定されています。これまで120~200年ほどのスパンで周期的に発生しており、前回から80年ほど経過しているいま、いつ起きてもおかしくありません。南海トラフ地震の危険性について、『47都道府県の怖い地理大全』(彩図社)より詳しくみていきます。正しい情報を知り、可能な範囲で万一の事態に備えておきましょう。
(※写真はイメージです/PIXTA)
経済損失292兆円、津波は〈20m超え〉の恐れも...30年以内の発生確率80%、日本中が知っておくべき「南海トラフ地震」の危険性
想定される「3つ」の震域源
想定される震源域は3つ。東海震源域(駿河湾沖)、東南海震源域(遠州海盆から熊野海盆)、南海震源域(室戸湾から土佐湾)だ。これらが個別に動くこともあれば、同時に活動する可能性もある。
内閣府の有識者会議によると、震源域全てが連動した最大規模の地震が発生した場合、マグニチュードは9.0以上。湾岸工業地帯は壊滅し、経済損失は約292兆円にもなるという。死者数は西日本を中心に、29万8,000人と予想される。東日本大震災の10倍以上の損失・死者数だ。
前回の地震からおよそ100年。今後30年以内に発生する確率は80%程度だという。いまのうちから次の大地震に備えておきたい。
![[画像]南海トラフの想定震源域](https://ggo.ismcdn.jp/mwimgs/c/7/540mw/img_c7e810959407392007084c1b26a78c7a44810.jpg)