(※写真はイメージです/PIXTA)
心の扉を開くのは、言葉よりも空気感
インタビューの最初の時間は、相手が「これから何を聞かれるんだろう?」と、少なからず緊張しているもの。だからこそ、会場までの案内はスタッフに任せるのではなく、自分でアテンドするのが理想です。特に、「会場まで歩く間」というのは、自然に会話をスタートさせるのにちょうどいいタイミング。
たとえば、エレベーターを降りた後など、少し開放的な気分になった瞬間に、こんなふうに軽い話題を振ると、相手の緊張がほぐれやすくなります。
「今日はお時間ありがとうございます!お昼時なのにすみません。飴やお菓子も少しご用意していますので」
「今日はお足元の悪い中、ありがとうございます。雨強かったですが、大丈夫でしたでしょうか?」
など、どんな些細なことでもいいので、まずは部屋に入る前に気軽な会話から入ることで、「あ、こんな感じの人なら話しやすそうだな」と、少し安心するものです。
インタビューは、「いかにリラックスした状態で話してもらえるか」がカギ。だからこそ、最初のアテンドの時間を、コミュニケーションを温める大切なウォーミングアップとして活用していきたいですね。
また、女性同士ならアテンド中にこんな会話もおすすめです。「そのバッグ、素敵ですね!春っぽいですね!」など。女性は、「自分が選んだものを褒められるとうれしい」ものです。「あ、褒められた♡おしゃれしてきてよかった!」「私に興味を持ってくれている」と感じると、女性は安心して会話を弾ませやすくなります。
ただ、そのときに気をつけたいのが、〝観察している感〞を出さないこと。「そのピアス、素敵ですね!」のように顔まわりを褒めるよりも、バッグや靴など、少し視線が離れたところをさりげなく褒めるのがおすすめです。
自然体のまま、心地よい距離感で好意が伝わる。そんなちょっとした一言が、心を開くきっかけになります。
特別扱い感を醸し出す―メソッド2
インタビューを、ただの「意見を聞く場」にしないこと。女性にとって「ブランドに選ばれた特別な時間」だと感じてもらえるかが大切です。
「わざわざ専門家が私の意見を聞いてくれている」
「私を尊重してくれている」
そう感じると、女性は自然と〝ご機嫌モード〞になり、本音を話しやすくなります。具体的には、次のような姿勢で臨んでみてください。
・「今日お会いできるのを、とても楽しみにしていました!」と伝える。
・話をしっかり傾聴し、相槌や感嘆を交えてリアクションする。
・「すごく勉強になります!」とメモを取る姿を見せる。
・「あなたの声を本当に大切にしたいんです」と真剣な想いを届ける。
・「今日の話、ものすごく参考になりました!」と感謝を伝える。
・「またぜひお話を聞かせてくださいね」と次へつなげる一言を添える。
こうした一つひとつのやり取りが、「あなたの話には価値がある」というメッセージとして伝わり、女性は「私を大事にしてくれている」とうれしくなり、どんどん心を開いてくれます。
インタビューする側は、ブランドや商品について深く理解していて、専門的な知識を持っており、相手より詳しいことが多いものです。なので、その知識がインタビューの場で〝壁〞にならないよう注意したいところです。
実際の取材中、相手の言葉に対して思わず「それはちょっと違って…」と正しそうになってしまう場面、ありませんか?そうした瞬間、話していた方が「すみません、間違えちゃいました……」と恐縮してしまい、空気がピリッとしてしまうことも。だからこそ、インタビューでは常に「教えてもらう姿勢」で向き合うことが大切です。