
突然義母との同居話が浮上!誰も嫌とはいえず…
69歳の母、洋子さん(仮名)の住み替え問題で揺れているという野口直樹さん(仮名・46歳)。きっかけとなったのが、75歳で亡くなった父の死。地元・東北の実家でひとり暮らしとなってしまった母の心配はしていたものの、まさか親戚が集まっているなか、同居が議論されるとは思ってもみなかったといいます。
――雪がある冬はシンドイ。家は売ろうかと思う
そう口火を切った洋子さん。確かに雪深い地域、ひとり暮らしの高齢者にとって、屋根の雪下ろしなどは重労働。除雪の必要のないところに住み替えるのは、高齢の親のひとり暮らしを心配する子どもたちにとっても安心です。誰もが母の意見を尊重しつつ、シニア向けマンションや老人ホームへの住み替えをイメージしていました。
しかし状況が一変したのが、叔父さんのひと言。
――それならお前たち(洋子さんの子どもたち)の誰かと同居したらいいんでないかい?
「それは妙案」と親戚が盛り上がるなか、洋子さんものってきて「あなたのところに行くわ」とその気になり、長男である直樹さん家族との同居が第一候補になったといいます。またその場には、直樹さんの妻・絵美さん(仮名・44歳)もいましたが、何かいえる雰囲気ではありませんでした。
――親戚のみんなが、私たちとの同居が決定事項のようにいうし、お義母さんもなぜか乗り気でしたし……とても「義母と同居なんて嫌です!」なんていえませんでした
【シニアの住み替えに関する意識調査】
Q.新しい住居への住み替えは?
・1年以内に住み替えたい…1.7%
・3年以内に住み替えたい…2.6%
・いつかは元気なうちに住み替えたい…18.7%
・病気や要介護状態になってから考えたい…20.9%
・住み替えたくない…56.0%
Q.現在の住まいに住み続けるうえでの不安
・階段をのぼることが面倒…33.4%
・家の庭の管理や清掃が行き届かない…33.4%
・家賃や住宅ローン、修繕などの支払いが不安…27.0%
・買い物や通院に不便…3.7%
・室内が寒すぎる、または暑すぎる…20.1%
出所:株式会社LIFULL『高齢期の住み替え調査』