サラリーマンであれば、いずれ迎える定年。そのまま会社に勤めようが、辞めようが、ひとつの区切りとして考える人が多いようです。一方で、夫婦や家族の関係もひと区切り……ということも珍しくないようです。
バカなことをしたもんだ…〈退職金3,600万円・貯金4,000万円・年金想定月19万円〉60歳で独立を決意したサラリーマン。幸せなセカンドライフが一転「家族離散」、ひとりコンビニ弁当を食らう寂しい日々 (※写真はイメージです/PIXTA)

妻の長年の不満が爆発!「えっ、俺ってモラハラ夫なの?」

都道府県が毎年7月1日時点の1平米あたりの土地の価格を調べる地価調査。沖縄県内では284地点が対象となりましたが、住宅地や商業地などをあわせた全体の平均が去年と比べて4.9%上昇。上昇率は全国で最も高くなりました。

 

――資産運用にもなるといえば、普段は口うるさい妻も納得でしょう

 

ところが村上さんの計画は妻の逆鱗に触れることになりました。ある程度段取りを整えたあと、定年後のライフプランについて話したときのこと、「はぁ、沖縄!? 私は仕事をどうしたらいいの?」と沖縄行きを断固拒否。さらに相談なしに物事を決めてしまう村上さんに対して、相当な怒りを示しました。

 

――会社なんて辞めたらいいだろ

 

このひとことも余計でした。

 

――はぁ、なんでそんなこと、あなたにいわれなきゃいけないのよ

 

あまりに妻の仕事を軽んじた発言でさらに夫婦関係に亀裂が。それにより、妻の怒りは頂点に達しました。

 

――ことあるごとに「俺が稼いでいるのに、何が不満なんだ?」といわれてきたけど、不満だらけよ!

 

次々と出てくる夫への不満。

 

――そんなに掃除に時間をかける意味があるのか? なら自分でやってみてよ

――誰のおかげで生活できていると思っている? あなたが自由に働けるのは誰のおかげよ

――ごみ、出しておいたぞ!? なに、その手伝ってやっている感

 

「あなたは、世間でいわれているモラハラ夫の典型よ!」と、昔の話も持ち出して村上さんを攻め立てます。そして「これ以上は無理、ついていけない」と離婚をチラつかせて、大喧嘩は終了。このことがきっかけで夫婦関係はもとより、家族関係がぎくしゃく。というよりも、家族は「1:3」に分裂していることに、今さらながら気が付いたというのが実際のところ。

 

「私たちはお母さんの味方だから。家族を顧みなかったツケじゃない」と娘たちからは冷たくあしらわれ、村上さん、撃沈。さらに奥さんは自宅を出ていき、連絡がつかなくなってしまったとか。代わりに連絡がきたのは、代理人だという弁護士。離婚に向けての協議がスタートしています。

 

【「結婚相手として失敗だったかもと感じるポイント」ワースト5】

1位:とくにない…24.6%

2位:片付けられない…17.9%

3位:金銭感覚が合わない…14.2%

4位:パワハラ・モラハラ…10.4%

5位:病弱・不健康…9.7%

※出所:株式会社ネクストレベル『「結婚相手の選び方」成功&失敗の見極めポイント』

 

定年&独立の夢を語ったことで、妻のこれまでの不満が大爆発。自分が何気なくしてきたこと、いってきたことが、モラハラ認定されるとは思ってもみませんでした。友人に一連のことを相談すると、「はぁ、お前、今までなんてバカなことをしてきたんだ」と呆れられる始末。

 

――そうか。俺、ずいぶんとバカなことをしてきたんだな

 

と、いまいちピント来ていない様子。そのことが家族から三行半を突きつけられた要因かも。1人自宅に残った村上さんですが、家事力ゼロのため食事はコンビニ弁当ばかりだとか。何とも寂しい日々を送っています。

 

[参考資料]

株式会社 BEYOND AGE『シニアの独立に関する意識調査』

株式会社ネクストレベル『「結婚相手の選び方」成功&失敗の見極めポイント』