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賃貸併用住宅とは、1つの建物に自宅部分と賃貸部分を併せ持つ住宅のことで、一般的な住宅の大きさに比べて土地が大きい場合など、土地活用の一環として近年注目を集めています。賃貸部分には居住用の住宅だけでなく、店舗やオフィスも含みます。本コラムでは、賃貸併用住宅の概要や、メリット・デメリットを詳しく紹介します。賃貸併用住宅は、通常の賃貸物件にはないリスク・デメリットも多いため、しっかりと基本的な知識を確認しましょう。

賃貸併用住宅で失敗しないためのポイント

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賃貸併用住宅には賃貸物件全般に共通するリスクだけではなく、賃貸併用住宅独自のリスクも加わるため、より慎重な判断が求められます。そのため、以下に紹介するポイントをしっかりと押さえ、リスクを最小化するよう心がけましょう。

 

・戸数を増やす

・入念に収支シミュレーションをする

・賃貸併用住宅のノウハウがある不動産会社に相談する

 

戸数を増やす

賃貸併用住宅において、税負担も含めたコスト・ベネフィットのバランスを保つために効果的な戦略は、賃貸戸数を増やすことです。戸数を増やすことで、一部の部屋が空室になったとしても、全体の収益に与える影響を相対的に軽減できます。

 

特に、ファミリータイプだけではなく単身者向けのワンルームを複数設置することで、空室リスクの影響を相対的に下げることが可能です。具体的には、1K〜2LDKなどの間取りを検討するといいでしょう。

 

単身者向けの物件は需要が高く、比較的安定した入居率が期待できるため、リスク分散の観点からも有効な選択肢となります。

 

ただし、戸数が多くなることで、ユニットバスなどの初期費用がかさむ点や、入居者募集・契約管理などの手間が増える点、また、建物全体のうち自宅部分の割合が50%を下回ってしまうと、住宅ローンを利用できない点に注意が必要です。

 

そのため、どの程度戸数を増やすべきか所有している土地の面積の大きさや、具体的な収支シミュレーションを通じて慎重に検討するようにしましょう。

 

入念に収支シミュレーションをする

賃貸併用住宅の運用リスクを下げるためには、徹底的な収支シミュレーションが不可欠です。

 

建設にかかるコストのほか、ローンの返済額・管理費などのランニングコストについて、空室時の減収などリスク要因も踏まえ、あらゆる側面を慎重に検討する必要があります。

 

主な検討項目は次の通りです。ただし、実際に検討すべき項目は状況に応じて変動するため、早い段階で専門家に相談することをおすすめします。

 

 

不動産運用のシミュレーションに必要な項目や具体的な計算方法、シミュレーションを行う際の注意点については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

 

【関連記事】不動産投資を成功させるためにはシミュレーションが重要!必要な情報、注意点とは?

 

賃貸併用住宅のノウハウがある不動産会社に相談する

賃貸併用住宅は特殊な形態であるため、一般的な不動産会社では十分なノウハウをもっていない場合があります。そのため、収支シミュレーションや運用を依頼する際には、賃貸併用住宅について実績のある不動産会社に依頼することをおすすめします。

 

特に、税制上の優遇面や、賃貸需要の市場調査等については、建物を作ってしまった後では取り返しがつかない可能性もあるため、「そもそも賃貸併用住宅に適した地域なのか」という観点も含めて、早い段階で相談するようにしましょう。

 

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