
息子を“一流”に…独断で「中学受験」をさせることにしたAさん
都内に暮らすAさん(46歳)は、妻Bさん(41歳)、長男Cくん(11歳)、長女Dちゃん(7歳)の4人家族です。Aさんの年収が800万円、Bさんの年収が200万円あり、世帯年収は約1,000万円あります。
Aさんは、地方の進学校から都内の名門私立大学へ進学し、現在は某メーカーで管理職をしています。子どものころから優秀だといわれ、周囲の期待にもしっかり応えてきた“優等生タイプ”です。そのため、自身にも「俺は学生のときから社会人のいまにいたるまで、努力を重ねて成果を出してきた」という強い自負があり、息子のCくんに対しても「努力して優秀になってほしい」との思いがありました。
必然的に「息子の将来のためには自分と同じような一流の学歴が必要だ」と考えたAさんは、息子を名門のX中に入れたいと、中学受験をさせることに。
「父さんは田舎に住んでいたから中学受験には縁がなかったが、Cは名門の中高一貫校がたくさんある東京に住んでるんだ。努力すれば必ずX中に合格できる。努力は裏切らないからな。X中に入れば、東大を目指せるぞ」
寝耳に水の息子はなにを言われているかわからない様子でしたが、Aさんは構わず、Cくんの肩を叩いてこう言いました。
「小5の夏」で急ブレーキ…思いどおりにいかず焦る父
Cくんは、おとなしくのんびりとした性格で、外で遊ぶよりも家のなかで本や図鑑を読んだり、工作したりすることが好きな少年です。しかし、親の言うことに反抗するタイプでもないため、Cくんはいわれるがまま、中学受験用の学習塾に通い始めました。
Aさんが低学年のころから「先取り学習」をさせていたこともあり、最初は上位の成績をキープできていたCくん。「うちの子は俺に似て賢いなあ」と、Aさんも満足気です。
ところが、小学5年生の夏ごろから、Cくんはテストで思うような成績を出せなくなっていきます。学力別に分けられているクラスも、ジリジリと下がっていきました。小学5年生の夏というのは、算数の内容がグッと難しくなる一方、中だるみしやすい時期でもあります。
クラスが下がったからといって、Cくんに奮起するような様子は見られません。
「まずい、こんなはずでは……」