50代。教育費の負担が落ち着き、定年後の生活を見据えて資産形成を加速させていかなければならないタイミングです。しかし子育てがひと段落したと思ったら、新たな出費が発生、ということも。思惑通り資産形成を進めることは、意外と難しいことのようです。
お父さん、私、妊娠したの…20歳娘の告白に〈月収65万円〉50歳大手メーカー勤務の父、わかりやすく狼狽。「相手は誰なんだ!」に対する「衝撃回答」 (※写真はイメージです/PIXTA)

20歳娘のイマドキの恋愛観に両親は驚きを隠せない

しかし人生が思い通りにいくことなどほとんどないことが、50代にもなるとわかるもの。福田さん夫婦の場合も想定外のことに、ライフプランが総崩れになったとか。それは仕事のためひとり暮らしを始めたさくらさんが「今週末、帰るね」と連絡をよこしてきたときのこと。仕事が忙しいのか、就職してからは実家に帰ってきたのは数える程度。「珍しいなあ」と思いつつ、さくらさん久々の帰宅にウキウキしていたといいます。

 

しかし、そんな浮かれ気分は、さくらさんの衝撃的な告白で吹っ飛んでしまったといいます。

 

――お父さん、お母さん、話があるの

 

改まって何だろうと身構えた福田さん。次の言葉に衝撃を受けます。

 

――妊娠したの、子どもができたの

 

想像していなかった内容に言葉を失った福田さん。「娘が子どもを……⁉」なかなか理解が追い付きません。やっと出てきた言葉は、

 

――あ、あ、相手は誰なんだ?

 

福田さんの問いかけに対する回答もまた衝撃的でした。

 

――付き合っていた彼氏だけど音信不通。どこにいるかわからないんだよね

 

言っている意味がまったくわからない福田さん。マッチングアプリで知り合ったという彼氏。“たかしくん”と呼んでいたけど、本名は知らないとか。どこに住んでいて、何をしている人なのかも、詳しくは知らないといいます。

 

「それで付き合っていたといえるのか?」と聞くと、「知らないと付き合えないの?」と、福田さんには異次元なことを言います。さくらさんはもともと生理不順だったため、妊娠に気づくのが遅くなり現在23週目。お腹が出てきたのも単に太ったからだと思っていたといいます。妊娠を告げると、それから彼氏とは音信不通。「どうやら逃げられた」とあっけらかんと話します。

 

衝撃過ぎるさくらさんの言葉に理解が追い付いていかない福田さん。「で、この先どうするんだ?」と尋ねるのが精いっぱい。さくらさんは「もちろん産むよ」と軽い調子でいいます。「彼氏は逃げちゃったけど、子どもには罪はないし」とさくらさん。とりあえず、仕事は辞めて、福田さん夫婦が住む実家に戻ってきたいといいます。

 

本当は娘が一番ショックを受けているかもしれない……誰かわからない相手に憤りを覚えるも、これ以上娘を責めるわけにもいかず、「もう腹をくくるしかないと思いました」と福田さん。子育てが終わり、資産形成を加速させるというプランはあっという間に崩れ去りました。

 

――孫の教育費まで考えるといくら必要なんだろう

 

現在、福田さんの家には、夫婦と母となったさくらさんとその子どもの4人。とりあえず家族を養っていかなければならず、資産形成を加速していくプランはとりあえずおあずけ。

 

――定年で仕事を辞めるなんて夢のまた夢。65歳……いや70歳まで現役で働くこと、決定ですね

 

厚生労働省『令和5年高年齢者雇用状況等報告』によると、60歳定年を迎えた人のうち、実際に退職を選択する人は全体の約12.7%。9割弱が継続雇用を選択しています。働き続ける理由として多いのは、老後資金に不安を感じているから。さらにその背景を探ってみると、福田さんのように「想定以上に早い孫育て」という人もいるかもしれません。

 

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[関連資料]

厚生労働省『人口動態調査』

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