(※写真はイメージです/PIXTA)

「不動産の売却を検討しているけれど、どの媒介契約を活用すべきか悩んでいる」という方もいるのではないでしょうか。本コラムでは、媒介契約の意義や内容、媒介契約それぞれの特徴についてわかりやすく解説します。自身のニーズに合わせた媒介契約を選択することにより効率的でスムーズな売却を実現することができるため、基本的な知識をしっかりと確認していきましょう。

【パターン別】どの契約形態にすべき?選び方のポイント

(画像:PIXTA)
(画像:PIXTA)

 

物件を売却する際、適切な媒介契約を選べるかどうかは成約を大きく左右します。そのため、契約形態ごとの特徴を理解し、自身のニーズに合った契約を選ぶことが重要です。

 

ここでは、売却状況や物件の特性に応じた契約形態の選び方を解説します。

 

需要の高い物件を売りたい場合

需要の高い物件を売却したい場合には、一般媒介契約が向いています。

 

一般媒介契約であれば、自身で売り手を探すことも、複数の不動産会社と契約することも可能なため、より多くの購入希望者にアプローチできる可能性があります。

 

例えば立地が良く、価格帯も妥当な物件であれば、比較的早期に買い手が見つかる可能性が高く、契約における自由度を確保しておくのがおすすめです。

 

売りにくい物件を売りたい場合

立地や築年数などの条件で売却が難しいと予想される物件の場合は、専任媒介契約か専属媒介契約がおすすめです。これらの契約形態では、一般媒介契約と比べて不動産会社のモチベーションが高くなるため、より積極的な売却活動を期待できます。

 

不動産会社にはそれぞれ得意な物件の分野があり、売却活動のノウハウや見込み顧客リストを抱えているため、売却したい物件タイプの扱いを得意としている不動会社を選べば、よりスムーズな取引を期待できるでしょう。

 

自分でも買い手を探したい場合

自身でも積極的に買い手を探したい場合には、一般媒介契約や専属専任媒介契約が適しています。需要の高い物件であれば一般媒介契約、そうでない場合には専任媒介契約を選ぶといいでしょう。

 

一方で、自分で買主を探す予定がまったくない場合には、不動産会社による積極的な営業活動を期待できる専属専任媒介契約がおすすめです。

 

信頼できる不動産会社を知っている

信頼できる不動産会社を知っているのであれば、専任媒介契約・専属専任媒介契約を選びましょう。不動産会社との信頼関係があれば、より積極的な営業活動を期待できます。

 

一方で、特定の不動産会社との取引経験がない場合や複数の不動産会社を比較検討したい場合、同時に依頼したい場合には、一般媒介契約から始めることをおすすめします。

 

不動産会社を選ぶ際のポイントについては、後ほど詳しく紹介します。

 

売却にかかる手間を少なくしたい

売却活動を不動産会社に一任したい場合には、専任媒介契約か専属専任媒介契約が向いています。これらの契約形態であれば、契約できる不動産会社が1社に限定されるため、売却活動に関する窓口を一本化できるためです。

 

専任媒介契約では報告義務が2週間に1回以上、専属専任媒介契約では1週間に1回以上となっているため、販売状況を小まめに把握したいという場合には、専属専任媒介契約を選ぶとよいでしょう。

次ページ不動産会社を選ぶ際のポイント・注意点