「俺は月17万円の年金をもらえるはずだ!」と年金事務所で大クレーム
内閣府『生活設計と年金に関する世論調査(令和5年11月調査)』では、年金の仕組みや役割の認知度について調査を行っています。老齢年金についての調査結果をみていくと、8つの選択項目のうち、最も認知度が高かった項目「学生含め20歳以上の国民は、加入する義務がある」で82.0%。むしろ、年金への加入が義務であることを知らない人たちが2割近くいることに驚きかもしれません。
【老齢年金の仕組みや役割についての認知度】
・学生含め20歳以上の国民は加入する義務がある…82.0%
・60~75歳の間で受け取り始める時期を選択できる…73.0%
・現役で働く世代が高齢者を扶養する制度である…66.8%
・保険料の納付状況に応じて年金額が変動する…62.5%
・生涯にわたり年金を受給できる…56.4 %
・物価や賃金の変動に応じて年金額が調整される…42.3%
・「ねんきんネット」というサービスが活用できる…30.2%
・「公的年金シミュレーター」が活用できる…8.4%
・いずれも知らない…5.1%
確かに複雑怪奇な年金制度。わかりにくいという批判は、至極まっとうなことのように思えますが、年金=難しいという先入観からか思考停止。「少し考えればわかるのに」という勘違いをしているケースも珍しくありません。
――いつになったら年金を払うんだよ
年金事務所の窓口で騒ぎ立てる高齢男性。
――自分は年金を月17万円もらえるはずだ。それなのに、いつまで経ってももらえる気配がない。いつまで待たせるつもりなんだ。どうせ払うつもりはないんだろう
あまりに大きな声で話すので、男性のプロフィールまでまる聞こえ。男性の年齢は65歳。元会社員のおひとり様。年金は基礎年金と厚生年金合わせて月17万円になる予定だといいます。しかも、この月12万円。自身で計算した概算だとか。そこまで知っていながら、年金事務所で騒ぎ立てるとは……。