レールから外れても、得意をのばす方法を考えればいい
学校というレールから外れたとき、「同じところに戻ろう」と固執するとうまくいきません。本人や親御さんが「こうでなくてはならない」という画一的なイメージを捨てきれないと、将来の可能性を自らの手で狭めることになってしまいます。
同じ学校、同じ学年に戻ることに無理があるなら、柔軟に軌道修正を考えるのも一案です。最近では高等教育にも多様性が出てきました。N高等学校のようなインターネットを使った通信制高校など選択肢が広がっています。「多数の人と異なる選択をする」ことについて、昔のようなネガティブなイメージは減っているのではないでしょうか。
思春期に精神的な問題でつまづいた場合、同じレールに戻ることだけが正解ではありません。得意を見極め、その能力をのばすため、適した環境を選びなおすことを考えてみるのもよいでしょう。
舩渡川智之
子どもこころ専門医・指導医