東京は経済の中心地でありながら、若者の貧困問題が深刻化しています。非正規雇用や低賃金、物価高などが原因で、多くの若者が生活に困窮しています。本記事では、Aさんの事例から、東京で暮らす若者の貧困の実態について、社会保険労務士法人エニシアFP代表の三藤桂子氏が解説します。※個人の特定を避けるため、事例の一部を改変しています。
毒親から逃げるため自衛隊入隊も、体育会社会にめげて早々除隊…正社員なのに「手取り月14万円」家賃滞納でアパート退去。21歳・東京路上生活【FPが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

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地方から出てきたAさんにとって、都内に友人は多くいません。アパート退去後は、高校の同級生の家に何日かのあいだは泊めてもらっていましたが、同級生も生活にゆとりがあるというわけではなく、長居はできません。途方に暮れました。とりあえずは日雇いで食いつなぎ、携帯代金だけは払わなければと東京の真ん中で野宿も致し方ない日々を送っています。

 

ただ、Aさんはまだ21歳と若いですから、一時的に働けない場合や次の仕事が決まるまでのあいだの生活保障が受けられる可能性がありますので、まずはハローワークや、行政に相談されることをお勧めします。

 

<参考>

家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要

https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_gaikyo2023.pdf

厚生労働省:地域別最低賃金の全国一覧

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/index.html


 

 

三藤 桂子

社会保険労務士法人エニシアFP

代表