喫茶店を切り盛りする夫婦…経営低調で「老後資金」貯まらず
厚生労働省『令和5年簡易生命表の概況』によると、2023年の日本人の平均寿命は男性81.09年、女性87.14年。多少の凹凸はあるものの、日本人の寿命は右肩上がりです。また最新の日本人の健康寿命は令和元年時点で男性が72.68年、女性が75.38年。平均的な日本人であれば、老後、病院と仲良くなってから男性なら9年、女性であれば12年ほどあるということ。できれば、この健康寿命と実際の寿命との差をきゅっと短くしたいものです。
そんな老後について、どれほど夫婦と話し合っているでしょうか。株式会社LIFULL seniorが行った『配偶者・パートナーとの後についてのアンケート調査』によると、「老後についてパートナーと話し合ったことあるか?」の問いに対して、「しっかり話し合っている」が11.8%、「少し話し合ったことがある」が46.5%で、6割近い夫婦が少なからず老後について話し合った経験があることがわかりました。
また「パートナーとの老後で不安がある問題」として最も多かったのが「健康・病気」で65.2%。「看病・介護」43.3%、「生活資金」42.9%と続きます。一方で、「実際に話し合ったことがある問題」としては「健康・病気」が45.3%とトップながらも、不安とのギャップは20ポイントと大きく、話題には上がりづらいという一面もあるようです。
佐々木進さん・智子さん夫婦(ともに仮名)の場合も、老後の不安といえば「健康・病気が一番不安だった」といいます。その理由というのも自営業だから。高校卒業後、飲食店で働いていた進さん。その店で出会った智子さんと交際が始まり、28歳のときに結婚。さらには独立して喫茶店をオープンしました。それまで働いていたのがいわゆる“夜の店”だったため、逆に“昼の店”に強い憧れがあったのだとか。
それから35年。開業はちょうどバブルで日本が浮かれているころ。店の経営も順調だったといいます。しかしその後は「低空飛行」。二人がギリギリ暮らしていけるくらいには稼げる程度だったとか。そのため、老後の生活資金などほとんど貯まっていません。だからこそ、いつまでも働けるよう、健康には細心の注意を払っていこうというのが、二人のスローガンだったわけです。
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