50人に1人程度がひきこもり状態に該当

厚生労働省の「ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン」によると、ひきこもりとは「様々な要因の結果として、就学や就労、交遊などの社会的参加を避けて、原則的には6ヵ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態のこと」と定義されています。

内閣府が公表する「こども・若者の意識と生活に関する調査」(令和4年度)によると、ひきこもり状態に該当する人は、15~64歳では推計146万人、50人に1人程度とされています。

15歳~39歳でひきこもり状態に該当する人は、多くは親兄弟と同居しています。ひきこもり状態になった年齢は、20歳以上の割合が約6割です。また、7年以上ひきこもり状態が続いている人が全体の21%となっています。

また、40~64歳でひきこもり状態に該当する人は配偶者との同居が全体の半分以上を占めており、次いで同居人がいない、子どもという結果です。初めてひきこもり状態になったのが、40歳以上という人が全体の7割を占めています。そして、ひきこもりの期間が7年以上という人が23%です。

この背景には、退職や人間関係がうまくいかなかったこと、新型コロナウイルスの流行、病気、中学校時代の不登校、妊娠、介護・看護を担うことになったこと、就職活動がうまくいかなかったことなど、様々な要因が複雑に絡み合っています。