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「不動産はインフレに強い」と言われていますが、具体的にどのような理由があるのでしょうか。本コラムでは、インフレの基本情報から不動産投資がインフレに強いとされる理由、そして実際に不動産投資を行う際の注意点まで幅広く解説します。インフレに備えた資産運用を考える上で、重要な情報をお届けしますので、ぜひ参考にしてください。

不動産投資以外にインフレに強い資産

(画像:PIXTA)
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インフレに強い資産として不動産投資が挙げられますが、他にもインフレに強いとされる資産があります。これらの資産はそれぞれ異なる特性を持っているため、インフレが起きても価値を維持または増加させる可能性があります。

 

・株式

・投資信託

・REIT(不動産投資信託)

・金やその他の貴金属

 

株式

株式は長期的な観点からインフレに強い資産として知られています。企業は物価上昇に応じて商品やサービスの提供価格を調整できるため、収益を維持または増加させることが可能です。特に強いブランド力や価格決定力を持つ企業の株式は、インフレ環境下でも安定した成長を期待できる場合が多いです。

 

投資信託

前述の通り株式はインフレに強いとされていますが、投資信託は複数の株式の組み合わせなので、投資信託もインフレに強いといえます。また、株式は個別の銘柄を個人で選ぶ必要がありますが、投資信託はプロの運用担当者が投資家から集めた資金を運用するため、比較的取り組みやすいのもポイントです。

 

ただし、債券中心の投資信託はインフレに対して脆弱な面があります。債券は借金の性質を持ち、インフレが進行しても返済額は変わらないため、実質的な価値が低下します。

 

REIT(不動産投資信託)

REIT(不動産投資信託)は、投資家から集めた資金を不動産に投資し、その収益を投資家に分配する金融商品です。そのため、実物の不動産投資と同様にインフレに伴う賃料上昇の恩恵を受けやすく、インフレヘッジとして機能する可能性があります。近年、不動産投資の利点がありながら、ローンを組んだり物件の管理をしたりといった手間がなく、少額から投資できる選択肢として注目されています。

 

金やその他の貴金属

通貨の価値が下落する中でも、金やその他の貴金属は実物資産であることに加えて、その希少性から価値を維持しやすいのが特徴です。特に金は、経済的不確実性や地政学的リスクが高まる時期にメリットが強まり、インフレ期には価格が上昇する傾向にあります。

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