血糖値測定デバイス
今、注目を集める健康トラッカーが血糖値測定デバイスです。米製薬・ヘルスケア大手アボットの「FreeStyleリブレ」は大きめのボタンのような形の機器ですが、腕に貼り付けておくと24時間リアルタイムで血糖値を測定します。1度貼り付ければ2週間はそのまま装着し続けて利用できます。
糖尿病患者のための医療機器として使われているほか、最近ではダイエット目的で利用する人も増えています。何をどれだけ食べたら、どのぐらい血糖値が上がるのか。どんな運動をすれば血糖値がどう変化するのか。こうした情報がすべて可視化されます。
ダイエットの第一歩は体重計に乗ることだと言われます。日々の体重の変化は、食生活を改めるための情報となるからです。血糖値測定端末はもう一歩進んで、体重に変化が生じる前、血糖値のレベルから食生活をあらためるきっかけを与えてくれるというわけです。
スマートトイレ
劇的な進化を続ける健康トラッカーですが、今後さらなる進化が期待されています。
注目分野の1つにスマートトイレがあります。尿や便には健康に関する多くのデータが詰まっています。病院ではなく、自宅で簡単にこの情報を取得、分析しようという試みです。
仏ヘルスケア端末メーカーのWithingsは「U-Scan」という尿検査端末を開発しました。便器の中に設置すると、尿から取得した情報を検出します。現在は栄養や水分摂取の状態を測定する製品、ホルモンの変動から月経周期予測や排卵予測を行う製品があります。
大手トイレメーカーのTOTOも2021年の米展示会CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)で、ウェルネストイレを発表しました。普段通りにトイレを使うだけで、健康データを収集し、どのように改善すべきかを利用者に提案するというプロダクトです。ただ、コンセプトモデルにとどまっており、実用化にはもう少し時間がかかりそうです。