「大学を卒業したが働かない(働けない)子どもがいる。定年後私たちの家計は破綻しないだろうか?」「小学生の子どもが学校に行けず、日中面倒を見なければならない。在宅勤務ができない仕事なので退職した」不登校・ひきこもりの子どもがいる家庭が増え、この問題は社会全体でも大きな関心を集めています。本記事では、Oさんの事例とともに、子どものひきこもり問題を解決に向かわせる方法について、FP事務所・夢咲き案内人オカエリ代表の伊藤江里子氏が解説します。
親のお小遣いで週3通うジムで汗かき、毎朝ベーグルを手作り。丁寧な暮らしを送る「無職の30代長男」…年金生活に突入する年収900万円だった60代・元エリート会社員父の悲鳴【CFPの助言】 (※写真はイメージです/PIXTA)

早めの相談が肝心

不登校やひきこもり、ニートの問題を身近で見聞きするようになったと感じます。

 

FP・キャリアコンサルタントとして活動するなかで、相談者の承諾を得て経験豊富な公認心理師とも連携することが、経済面だけでなく精神面でも早期安定し、問題解決につながることもあります。経済的に余裕がある家庭では、世間体を気にして第三者に相談することをためらうこともあるでしょう。しかし、マネー相談やキャリアカウンセリングをきっかけに、専門家の支援を受けることのハードルが下がったという方もいます。

 

学校、行政、医療機関に相談しても担当者によっては、相性が合わない場合があるかもしれません。この場合もあきらめず、ほかの支援窓口や担当者とのつながりを試みることも大切です。

 

<参考>

※1 

文部科学省「不登校の現状に関する認識」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/futoukou/03070701/002.pdf

※2 

文部科学省初等中等教育局児童生徒課「令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」
https://www.mext.go.jp/content/20231004-mxt_jidou01-100002753_1.pdf

(P5小中学校不登校の人数や割合について)

内閣府「こども・若者の意識と生活に関する調査(令和4年度)」

https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/12927443/www8.cao.go.jp/youth/kenkyu/ishiki/r04/pdf-index.html

※3 

厚生労働省「ひきこもり支援施策について」(2021年4月1日発表)

https://www.mhlw.go.jp/content/12602000/001099862.pdf

厚生労働省「ひきこもりVOICESTATION」
https://hikikomori-voice-station.mhlw.go.jp/

 

 

伊藤 江里子

FP事務所 夢咲き案内人オカエリ 代表