銀行「あなたに融資はできません」は「新築マンション購入者」の1割
株式会社マーキュリーが2023年の新築マンション相場を振り返ったところ、東京都の平均価格は1億円超え。また京都府で6,599万円をはじめに、神奈川県、大阪府、兵庫県、愛知県で5,000万円を上回り、各地域でマンション価格の高騰が鮮明になりました。
平均坪単価は東京都で526.3万円と突出。京都府と神奈川県で300万円超え。一方で、最も単価の安い奈良県でも204万円。それ以外の地域は250万円前後といった具合。
一方で、平均値と中央値の差に注目してみると、東京都では平均価格1億0,589万円に対し、中央値が7,620万円と、その差3,000万円ほど。つまり、一部の高額物件が平均値を大きく引き上げていることが鮮明に。いずれにしても、マンション価格が大きく上昇しているという事実には変わらないようです。
【2023年新築マンション価格】
東京都…1億0,589万円、7,620万円、526.3万円
神奈川県…5,965円、5,728万円、302.5万円
埼玉県…4,837万円、4,620万円、251.8万円
千葉県…5,596万円、4,658万円、236.1万円
大阪府…5,596万円、4,950万円、275.6万円
京都府…6,599万円、5,890万円、325.1万円
兵庫県…5,433万円、4,970万円、252.7万円
奈良県…4,532万円、4,398万円、204.8万円
愛知県…5,165万円、4,540万円、250.4万円
※数値左より平均価格、中央値価格、平均坪単価
新築マンション価格が高騰するなか、当然、借入額も大きくなるもの。そこで気になるのが、住宅ローン審査に通るか否か。
国土交通省『令和5年度住宅市場動向調査』で、新築マンション購入者における住宅ローン審査の結果についてみていくと、「希望融資を断られた経験はない」は90.7%。つまり1割は金融機関に「貸せません」といわれています。あくまでも購入者に限定した調査なので、購入に至らなかったケースも含めると、さらに数は増えると考えられます。