2023年離婚件数、全国で約18万件
厚生労働省『令和5年人口動態統計(確定数)の概況』によると、2023年の離婚件数は18万3,814件。
時間軸でみていくと、離婚件数がぐっと増えたのは1990年代に入ってから。1985年に「男女雇用機会均等法」制定。女性の社会進出が進んでいきます。1990年代には専業主婦世帯と共働き世帯が逆転。経済的な懸念がなくなり「離婚しても大丈夫」という女性(妻)が増えたことも、離婚件数が増加したことの一因でしょうか。
2000年代に離婚件数はピークに達し、その後は減少傾向。昨今は20万人弱で推移しています。これはそもそも婚姻数が減っていることも要因と考えられます。
【離婚件数の推移】
1950年:83,689件
1960年:69,410 件
1970年:95,937 件
1980年:141,689 件
1990年:157,608 件
2000年:264,246 件
2010年:251,379 件
2014年:222,115 件
2015年:226,238 件
2016年:216,856 件
2017年:212,296 件
2018年:208,333 件
2019年:208,496 件
2020年:193,253 件
2021年:184,384 件
2022年:179,099 件
2023年:183,814 件
また離婚した夫婦の平均同居期間は12.6年。離婚に至るまでの同居期間は、2000年は10.3年。年を追うごとに長くなっています。これは婚姻歴20年以上の熟年離婚の割合が増えていることが一因。そして熟年離婚を後押ししているのが年金分割です。老後の経済的不安から離婚を踏みとどまっていた人たち。年金分割が認められるようになると、老後の不安感が薄れ、離婚を決断しやすくなったのです。
離婚のハードルは、どんどん低くなっていく……昨今の傾向です。