平均寿命と健康寿命には、10年近い乖離がある

内閣府が公表した資料によると、2019年の平均寿命は男性が81.41歳、女性が87.45歳です。それに対し、健康寿命については男性が72.68歳、女性は75.38歳という結果が出ています。

引用:内閣府 第1章 高齢化の状況(第2節 2)https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2023/html/zenbun/s1_2_2.html#column2
[図表3]高齢化の状況 引用:内閣府 第1章 高齢化の状況(第2節 2)https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2023/html/zenbun/s1_2_2.html#column2

健康寿命と平均寿命の差は男性で8.73年、女性は12.07年となり、この期間は日常生活に何かしらの制限がかかっている状態です。

加えて、この期間は介護などの医療費負担も増加しやすく、経済的な部分も心配になりやすいでしょう。

山中さんの場合は、繰下げ受給を選択したことで年金受給額が増額し、経済的な心配は限定的でしたが、その代わりに親友との大事な時間を失うことになりました。