自分や家族が「がん」になったら…時間を無駄にしないための〈治療前の準備〉とは？【医師が解説】

治療を始める前に主治医に確認しておくべきこと

【登場人物】

■教える人……勝俣範之先生

あらゆる部位のがんを診られる腫瘍内科医として日々診療にあたっている。

■教わる人……編集者O

身近にがんに罹患する人が増えて、わからないことだらけで心配になっている。

編集者O（以下、O）：がんの治療や療養を始めるにあたっては、勤務先に連絡や報告をするのはもちろんですが、自営業者やフリーランスの方でも、関係先やお得意様などに様子を伝えるケースもありますね。その際、どういったことに気をつければいいのでしょうか？

勝俣範之先生（以下、勝俣）：まず、主治医に医療方針や今後の見通しなどについて、しっかりと確認することです。そうすることで、治療に関する今後の予定や、治療を受けることで仕事にもたらす影響などを整理することができます。それを会社や関係先などに伝えるようにすれば、相手側も理解しやすいと思います。

編集者O：たとえば、どんなことをお医者さんに確認すればいいのでしょうか？　具体的に教えていただけると助かります。

勝俣：[図表1]に、医師に確認したいことのリストをあげておきました。診察の際に医師に確認するときの参考にしてください。

[図表1]治療を始めるにあたり、主治医に確認しておきたいこと 出典：『あなたと家族を守る　がんと診断されたら最初に読む本』（KADOKAWA）より抜粋

O：なるほど、こういったリストがあると、慌てなくて済みますね。時間も無駄にしないで済みそうです。このままコピーして持っていくのもいいでしょうね。