気象庁から10年に1度の酷暑を警戒するよう発表がありました。日中の暑さはいわずもがな、今年の夏は夜も暑い! 寝苦しい夜にストレスを感じる人も多いでしょう。ここで心配となるのが、睡眠負債です。睡眠負債とは、毎日少しずつ積み重なる睡眠不足のこと。睡眠負債は心身ともに不調を招く原因となるため、睡眠の改善は社会議題としても注視されています。こうした背景から医療機器メーカーだけでなく、さまざまな企業がスリープテックに参入し、市場規模が拡大しています。今回は最新のスリープテックをみていきましょう。
10年に1度の酷暑も快眠で元気に乗り切る!寝苦しい夜を脱却する「スリープテック」 (※写真はイメージです/PIXTA)

寝室環境や寝姿勢の研究からそれぞれに適した寝具を開発

寝具メーカーの「西川」は、同社の研究機関・日本睡眠科学研究所で、理想的な寝床内温度や湿度を明らかにするための実験を重ねてきました。その結果導き出されたのは、「温度±1℃」「湿度50±5%RH」という数値。寝具によって体の周囲に作られる寝床内環境をこの数値内に保つことができれば、快適な睡眠が得られやすいとわかったのです。

 

さらに、寝具からも快適な眠りを提供するための研究も行っています。横になったときに体の一部分に負担がかかりすぎず、自然で無理のない姿勢を「快眠ライン」と呼びます。快眠ラインの実現には、敷寝具や枕によって最適な体圧分散と正しい寝姿勢の保持を同時に実現しないといけません。体型や体重は人によってさまざまなため、寝具選びも人それぞれですが、日本睡眠科学研究所では2つの条件をより簡単に満たすことができる機能性寝具を開発しています。

 

 

(西川株式会社提供)
[図表3]寝床内気象 (西川株式会社提供)

 

新しい高機能敷き寝具として好評の「4層特殊立体構造マットレス」。中芯のウレタンフォームの構造は、睡眠科学から生まれた独自の工夫が凝らされており、体圧分散や寝姿勢保持、寝床内環境の適正化を高め、敷き布団に求められる機能をより効果的に発揮します。また、店舗では、スリープマスターという資格を持ったスタッフが、一人ひとりに合った寝具を提案してくれます。3Dスキャナーや、体圧分散機を使用し、エビデンスに基づいた自分にぴったりの商品がわかるのです。

 

(西川株式会社提供)
[図表4]4層特殊立体構造マットレス (西川株式会社提供)