4.ソーシャルメディア幻想

■ソーシャルメディアがまき散らすソウルメイト信仰

恋愛とは、がんばらなくても手に入るセクシーな愛のフェスタ(映える照明のもとで)。少なくとも、ディズニー映画やラブコメは虚構であることが明らかです。それに引き換えソーシャルメディアは、まるで現実の世界かのように見せかけるぶん、たちが悪いと言えます。

ソーシャルメディアでは、夕焼けに彩られたロマンチックな散歩から、レストランのように盛り付けられた手料理越しにキスする二人の写真まで、よりすぐりの理想の恋愛像が流れてきます。それに比べて自分の恋愛は……と比較して、悲観するのです。

■解決型マインドセットの考え方

まずもって、インスタグラムで目にするものは信じないこと。どの画像も、メッセージを伝えるために不要な部分が切り取られ、ぼかされ、ゆがめられているのです。恋愛について言うと、ソーシャルメディア上の画像は、過剰なほどフィルターがかけられた一部にすぎません。

泣いている写真や鼻をかんでいる写真は誰も投稿しないように、彼女との痴話げんかや、彼女と付き合い続けるか思い悩む様子を投稿したりはしません。ソーシャルメディアは、このうえなく幸せで情熱的かつ写真映えする恋愛を、誰もが簡単に手に入れているように見せます。それを見ると、恋愛への期待値が天に届くほど高く上昇してしまいます。

恋愛関係にはいいときも悪いときもあります。もしいまの恋愛に苦労しているのであれば、それはいいサインです。結婚生活の大半は、おむつを取り替えたり、洗濯をしたり、お皿を洗ったり、といった日常生活で、それらの取るに足りない出来事はソーシャルメディアにはめったに投稿されません。それでも、そういった日常のささいな瞬間の中にこそ愛が生まれます。愛とは、フィルター処理された夕焼け写真とはかけ離れたものなのです。

ローガン・ウリー

恋愛コーチ兼マッチングアプリ研究ディレクター