稼げるトレーダーになるために重要なスキルとは
王道の相場分析理論「ダウ理論」を中心に、チャートパターン分析やインジケーター、マルチタイムフレーム(MTF)分析など環境認識を把握する方法を紹介します。これらはトレーダーにとって重要な裁量スキルの一環となるものです。
王道の相場分析「ダウ理論」
環境認識とは、現在の相場が上昇トレンドなのか、下落トレンドなのか、レンジ相場なのかを見極めることだと説明しました。それでは、具体的にどうやって行なえばいいのでしょうか。
一般的には、さまざまな相場分析の理論やチャートパターン、インジケーターを使用して行なっていきます。
相場分析理論といえば、ダウ理論やエリオット波動、サイクル理論、ハーモニック理論、通貨強弱などがあります。
中でもダウ理論は、一番有名かつ王道の相場分析理論であり、初心者から上級者まで幅広く使用されている環境認識の方法です。ダウ理論についてはまたあとで詳しく解説しますが、簡単にいうと主要な高値と安値を見極めてトレンドを判断する分析方法になります。
何をもって「主要な高値と安値」と見るかが難しく、結果として人によって相場分析の結果が大きく異なってくることも珍しくありません。
しかし、このような明確な答えがあるわけではない、いわゆる裁量スキルを伸ばしていくことこそが、稼げるトレーダーになるためにはとても重要だと私は考えています。
他にはチャートの形からこの先の相場がどう動いていくかを判断するチャートパターン分析、移動平均線(MA)やボリンジャーバンドなどのインジケーターを使用した環境認識の方法があります。
これらはダウ理論などの裁量判断が必要な環境認識の方法とは違い、ある程度機械的に判断できるため、初心者でもトレードが安定しやすいというメリットがあります。
マルチタイムフレーム(MTF)分析
一方で、そのような機械的な判断だけでは勝てないのも相場の世界です。過去の私もそうでしたが、インジケーターをうまく組み合わせて勝てる手法、いわゆる聖杯探しのようなことをしても、なかなか勝てるようにはなりません。そこで重要になってくるのが「マルチタイムフレーム(MTF)分析」という考え方です。
マルチタイムフレーム分析とは、複数の時間足を見て現在の相場がどのような相場なのかを総合的に判断していく方法のことをいいます。これも裁量スキルの1つであり、インジケーターなどを使った環境認識はもちろん、ダウ理論など元から裁量判断が必要な環境認識にも効果を発揮します。
この、「相場を俯瞰して上下の時間足を自由に行き来する感覚をつかめるようになる」という状態を1つの目標にしてほしいと思います。
Point
●環境認識の方法は、ダウ理論やチャートパターン、インジケーター、マルチタイムフレーム分析などがある
●ダウ理論は、主要な高値と安値を見極めてトレンドを判断する
●マルチタイムフレーム分析は相場を俯瞰して見ることを可能にする
Hiro
FXトレーダー