FXを続けていると、スタイルが確立されていくにつれて口座内の資金も増えていきます。そのような場合、資金確保のために「しかるべき動き」をすることが重要と、FXトレーダーであるHiro氏はいいます。Hiro氏の著書「FX 環境認識の定石」(日本実業出版社)より、FXで稼ぐために有効な「資金管理の方法」について、詳しくみていきましょう。
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メンタルを安定させてトレードも冷静に→マネープレッシャーへの解決策

トレードにおけるマネープレッシャーとは、口座内の資金が増えたことで増大するリスク意識です。適切な資金管理と出金ルールを設定することで、トレードの安定性とモチベーションの維持が可能となります。

 

マネープレッシャーとの向き合い方

しっかり資金を守って自分のトレードが確立してくると、自然と口座内のお金は増えていくと思います。特に2%ルールで安定してくると、複利の力でどんどんロットも大きくなることで、1回で稼げる金額も大きくなってきます。しかし、そこで次第に問題になってくるのが「マネープレッシャー」です。

 

FXはレバレッジをかけて運用する投資商品という性質もあり、普段なかなか使うことのない金額を動かすことになります。そのおかげで、会社員の1か月分の給料を軽く超える金額を稼ぐこともあれば、それ以上の額を一瞬で失うこともあるわけです。ここにマネープレッシャーを感じる原因があります。つまり、トレードをするのが怖くなってしまう、ということです。

 

これを気合いや根性などの意志の力でどうにかしようとすると、100%どこかで無理がきます。自分のトレードが確立したあとは、マネープレッシャーとどうつき合っていくかがテーマになってきます。一番早い解決策は、口座から出金して、そもそもロットを張れないようにすることです。そこそこの利益で満足しながら、利益分はしっかり出金して稼ぎとして確保する。これがマネープレッシャーと向き合うには有効だと私は思います。

 

反対に、口座内の資金を出金もせずに最短最速で大きくしようとするから、負けたときのダメージが大きくなるわけです。つまりは、今までの努力が無になるような怖さを感じてしまうのです。こうならないためには、しっかり出金をして、それまでの努力、成果を確定することです。そうすることで、マネープレッシャーの根本にアプローチすることもできます。

 

適度な出金を心がける

私たちはお金を稼ぐためにFXをしているわけですが、お金を稼ぐことを目的にFXをしている人はおそらくいないと思います。稼いだ先に買いたいものや、やりたいことなど、何かしらに使うことを目的にしているはずです。だったらその目的を少しずつ叶えていくことで、これからも長く続くであろうトレード人生のモチベーションにしていきましょう。

 

目的もなく何かを継続することは、とても難しいことです。あるときは魔が差してしまい、ルールを破ったトレードをした挙げ句、資金を失ってしまうこともあるかもしれません。そうした行為を事前に防ぎ、モチベーションを維持しながらトレードしていくためにも、適度に出金してしっかり使っていく、この考え方は重要だと感じます。

 

口座内にあるうちはただの数字の羅列にすぎないのです。その状態でトレードをする可能性がある以上、それはあなたが自由に使えるお金ではありません。出金してはじめてあなたのお金となるのです。資金管理はお金が動く各フェーズで損失を限定するアプローチを行なう。そのような観点からも、適度に出金をするルールをしっかり設けることを検討してみてください。