不動産を購入するときのローンには「不動産投資ローン」と「住宅ローン」があります。「住宅ローンから不動産投資ローンに変えて賃貸するケース」や「住宅用と投資用物件のどちらを先に買うか」といった場面で、これらの違いが気になる人も多いと思います。そこで本コラムでは、不動産投資ローンと住宅ローンの違いについて解説します。また、不動産投資ローンと住宅ローンはどちらを先に利用すべきかについても紹介します。不動産投資を検討中の人はぜひ最後までご覧ください。

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不動産投資ローンと住宅ローンはどちらを先に利用すべき?

(画像:PIXTA)
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不動産投資ローンと住宅ローンは個人の借入状況等を金融機関が確認するため、お互いのローンが影響を与え合うことになります。

 

結論として、どちらを先に購入すべきかについてはその人自身の属性や購入価格規模によって異なりますが、ここでは先に不動産投資ローンで投資用物件を購入してから、住宅ローンでマイホームの購入をする場合のおすすめポイントを紹介します。理由は以下2点です。

 

1点目は、住宅ローンを組んだ後に不動産投資ローンに申し込む場合、既に住宅ローンの高額な借り入れがあると見なされて審査に悪影響を与えることがあるためです。不動産投資ローンでは空室など家賃収入が入らない場合に給与収入や預貯金などから返済する必要があるため、その負担に耐えられるかという点も審査上のポイントの一つです。そのため、すでに高額なローンの支払いがある場合はマイナスに働くことがあります。

 

2点目は、不動産投資ローンを組んで収益用不動産を購入すると家賃収入が発生するため、この収入を年収とみなす金融機関は少なくありません。そのため、先に不動産投資をすることでローン借入は発生するものの、審査上の収入も増えるケースもあります。しかし、空室が発生していたり、返済比率が高く毎月のキャッシュフローが悪かったりする場合はマイナス要素にもなります。

 

金融機関によって審査に対する考え方の違いがあるほか、世の中の情勢、個々人の経済的な状況によっても異なるため、まずは借入をされる前に金融機関に相談してみることをおすすめします。

 

不動産投資ローンを組む人

不動産投資ローンは「不動産投資の目的で物件を購入する人」、「法人名義でローンを組みたい人」のローンです。

 

そもそも住宅ローンは賃貸経営等を目的とした投資用物件の購入費用には使えないため、不動産投資として利用するためには不動産投資ローンを選ぶしかありません。

 

また、住宅ローンは法人名義での購入はできないため、法人名義で物件を購入して社宅として利用したい場合は、住宅ローン以外の方法で融資を受ける必要があります。

 

住宅ローンを組む人

住宅ローンは「物件を自宅として利用し、低い金利でローンを組みたい人」のローンです。住宅ローンは不動産投資ローンよりも金利が低く、所得税から控除される「住宅ローン減税」に代表されるように住宅を取得するための税制支援があります。

 

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