年を取るにつれて若い頃できていたことができなくなり、やりきれない気持ちになる…シニアになるとそんな風に老いを実感することが増えるかもしれません。しかし、老いに対してネガティブにとらえすぎるというのは考えものです。そこで、シニア世代の名医・保坂隆氏の著書『お金をかけず気軽にできる 「ひとり老後」が楽しい77の習慣』(KADOKAWA)から、老いを受け入れてストレスなく生きる方法をご紹介します。

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シニア世代のお悩み「若い頃はできたのに」…老いに対する不安を感じたときに“スーッと心を軽くする”方法【精神科の名医が助言】
私だけじゃない…そう思えるとスーッと心が軽くなる
今のシニア世代は、昭和の時代に、会社でコピーをとったり、ファクスを送ったりできなかったおじさんたちより、ずっと進化して何でもできます。
つまり、「老い」という言葉のイメージばかりが先行して、何でもネガティブにとらえすぎているのではないでしょうか。それだけでなく、自分自身が抱えている問題を「老い」のせいだとすり替えて考える人もいるようです。
私たちは、この世に生まれた瞬間から死に向かって進んでいて、年齢に応じて体が変化していくのは自然なこと。それならば、日々の暮らしでは「老い」を意識しないで過ごしたほうがいいのではありませんか?
また、老いに対しての不安は、自分ひとりで考え込まず、いろいろな人の意見を聞いてみるといいかもしれません。
「僕も同じだよ」「私なんか、もっとひどいわ」というような会話は、同年代の人が集まると必ずといっていいほど交わされますよね。
そして、お互いに「自分はこんな対策をしている」とか、「そんなこと、気にしないほうがいいよ」というようなアドバイスもあるのではないでしょうか。同じ気持ちの人と出会えれば、「ああ、私だけじゃないんだ」と、スーッと心を軽くできるでしょう。
保坂 隆
保坂サイコオンコロジー・クリニック院長