38歳のときに左足の膝に人工関節を入れ、不自由な生活に

会社員のAさん(50歳)は36歳のときに結婚しましたが、その後すぐに深刻な足の病気が発覚しました。約1年の闘病生活を経て職場復帰することができましたが、左足の膝に人工関節を入れたため、膝を曲げることができず足を引きずる生活を余儀なくされました。

当時、Aさんは手術やその後の治療・リハビリなどで数週間会社を休んだり遅刻・早退することになり、健保から傷病手当金は受け取ったものの、一時的に収入が減りました。手術や治療・リハビリは保険適用になる部分も多かったものの、Aさんは30代前半まで趣味にお金を費やしていたため貯金が多いとはいえず、費用の負担は決して小さなものではなかったといいます。

そんな辛い状況を乗り越えることができたのは、結婚当初から苦労を共にしてくれた2歳年下で最愛の妻Bさんがいてくれたからです。当時、精神的な支えになったのはもちろん、当時共働きだったBさんの収入と節約の努力が助けとなり、Aさんは心が折れることなく病気を克服することができたのでした。

そして手術から14年がたった今年、いよいよ50代に突入したタイミングで、Aさん夫婦は今後のライフプランをFP(ファイナンシャル・プランナー)に相談することにしました。Aさんの足の病気は再発の可能性があること、人工関節の定期的な入れ替え手術が必要であること、妻Bさんが最近専業主婦になったこともあり、老後への不安があったからです。

FPはAさんの足の状態を見るなり、「障害年金は受給されていますよね?」と聞きました。しかしAさんは、「障害年金ってなんですか…?」と戸惑いながら聞き返しました。

FPはAさん夫妻に、障害年金について説明しはじめました。