株式投資の肝は、どの銘柄を選択するかにかかっています。しかし、株の種類は数えきれないほどあり、投資初心者は迷うこと必至です。そこで本記事では、株式会社ソーシャルインベストメントの川合一啓氏が、購入銘柄の探し方として代表的な「3つの方法」をご紹介し、それぞれが持つメリット・デメリットについて解説します。
誰かの意見を参考にする?それともツールを使う?どの銘柄を買うか迷ったときの「3つの探し方」【株式投資のプロが助言】 (※写真はイメージです/PIXTA)

1.「誰かの意見」を参考にして探す

まず、親しい人やメディアに登場する人など「誰かの意見」によって購入銘柄を探す方法があります。「今はあの株を買うといいと思う」という意見や、記事などに載っている「大幅上昇が期待できる銘柄5選」リストなどが、それに当たります。

 

この方法の利点は、自分で調べたり考えたりする必要がなく、手っ取り早いことです。しかし、以下の3つの理由から、あまりおすすめできません。

 

まず、その意見が本当に信頼できるかどうかわからないという点。次に、誰かの意見で買った株は売り時を判断しづらいという点。最後に、それで失敗しても後悔するだけで何も学べないという点です。

 

誰かの意見は参考程度にとどめて、最終的には自分で決断しなければ、株式投資はうまくいかないのではないでしょうか。

2.「スクリーニングツール」を使って探す

次に、スクリーニングツールを使って購入銘柄を探す方法があります。スクリーニングツールとは、「PERが15倍以下の銘柄」「株価が前日比5%以上下落した銘柄」など、条件を指定するとそれに該当する銘柄をリストアップしてくれるツールです。

 

さまざまなウェブサービスがありますし、証券会社も提供しています。そして、このスクリーニングツールが便利なものであることは、間違いありません。前述の「誰かの意見」にも、これを用いて手早くリストアップした銘柄のリストが使われていることが、めずらしくありません。

 

しかし、どういった条件でスクリーニングするかが重要であり、それは結局個人の判断による、という点に注意すべきでしょう。

 

確かにコンピュータは、人間よりもずっと速く正確に指定された条件を満たす銘柄をリストアップしてくれますが、本当に重要なのは「どういう条件を指定するか」なのです。指定条件を間違えてしまうと、意味のないリストが出力されるだけとなるでしょう。

 

そして、スクリーニングしきれない情報があるという点にも、注意すべきでしょう。たとえば「過去〇年の間に自社株買いを〇〇円以上おこなった銘柄」など、そのスクリーニングツールのデータベースにない情報は、検索できません。

 

また、データベースの更新が間に合わず、最新の情報で検索できない場合もあります。