上手にお酒と付き合っていくためには、量や質をコントロールすることが大切です。そのようななか、医師の尾形哲氏が「とにかくやめてほしい」と警告するアルコール飲料とは……尾形氏の著書『肝臓から脂肪を落とす お酒と甘いものを一生楽しめる飲み方、食べ方』(KADOKAWA)から詳しくみていきましょう。
“スト缶”だけじゃない…専門医が「とにかくやめてほしい」と警告する〈アルコール飲料〉
減酒のためにはノンアル、微アルも大事な選択肢
昨今、摂取するアルコール量を減らす強い味方が増えています。それが、「ノンアルコール」「微アルコール」などのアルコール量が少ないお酒、いわゆる“低アルコール飲料”です。
ノンアルコール飲料は、読んで字のごとく、アルコールが含まれない飲料です。広義ではアルコール度数1%未満の飲料を指すこともありますが、酒類業9団体から成り立つ酒類の広告審査委員会の自主基準で、「ノンアルコール飲料とは、アルコール度数0.00%で、味わいが酒類に類似しており、満20歳以上の者の飲用を想定・推奨するものとする」と定義しています。
微アルコール飲料は、現時点で明確な定義はありませんが、アルコール度数1%未満の微量のアルコールを含む飲料を指します。0.5〜0.7%ほどのアルコールを含む場合が多く、近年の健康志向の高まりから各メーカーからさまざまな商品が登場しています。
朗報としては、ノンアルコールでもお酒の代わりとして、リラックス効果があるという調査結果があります([図表3])。お酒のような雰囲気を味わうことで飲酒をしている感覚になり、単に水を飲むのとは効果が異なったのです。
商品数も増え、味やクオリティも格段に上がっているので、ぜひ減酒のサポートに活用してみてください。
太りにくい飲み方提案1
2杯目以降は微アル・ノンアルに切り替える
〈POINT〉
●1杯目は普通に飲めるので、お酒を純粋に楽しめる。
●2杯目を微アルにすれば、普通のビールと比べて純アルコール量を17g減らせる。ノンアルなら、20g減。
●量は全部で1Lまでにするのがよい。
太りにくい飲み方提案2
おつまみや食事量が多い日は糖質オフのお酒を控えめに
〈POINT〉
●飲酒量を守るのが一番大事。
●ビールは糖質オフか糖質ゼロにするのがベター。
●ワイン、日本酒は量を守れば糖質量をそこまで気にしなくてOK。
尾形 哲
医師
一般社団法人日本NASH研究所 代表理事