適当にバナナ選びをしている人が知らない真実があります。実は、バナナのなかには特別ダイエットに適しているものがあるのです。本記事では順天堂大学医学部教授の医師、小林弘幸氏による著書『お医者さんがすすめるバナナの「朝食化」ダイエット 超シンプルな腸活健康法』(アスコム)から一部抜粋して、ダイエットに最適なバナナの見分け方と保存法について解説します。
青いバナナ、まっ黄色のバナナ、茶色の斑点があるバナナ…最も「ダイエット」に効果的なのはどれ?【医師が解説】
ダイエットに適したバナナはどれでしょう?
レジスタントスターチ※を簡単に補給できるバナナですが、選び方にコツがあります。
※小腸で分解されずそのまま大腸へ運ばれるデンプンのことで、デンプンでありながら食物繊維と同じかそれ以上の働きが期待される、ダイエットの心強い味方となる成分。
ここでクイズです。
2.イエローバナナ:青みがなく全身が黄色のバナナ
3.完熟バナナ:熟成がすすみ、茶色いシュガースポットが全体に現れているバナナ
ひと口にバナナといっても、熟成度によって違いがあるのをご存じですか?
熱帯~亜熱帯で栽培されるバナナは、日本で消費されるそのほとんどが輸入。日本には未成熟の「青バナナ」で届き、成熟するに従って黄色く変化していきます。
ボディは黄色くなったものの上下の先端に緑が残っているのが「グリーンチップバナナ」、完全に黄色くなったものが「イエローバナナ」、そして、完熟して茶色いシュガースポットができたものが「完熟バナナ」です。違いは見た目だけではなく、成熟するに従って果肉がやわらかくなっていきます。
そして、ここが重要です。
成熟していくうちに、バナナに含まれるデンプンが分解されて糖化していくので甘さを増していき、逆にレジスタントスターチの含有量は減っていくのです。つまり、レジスタントスターチは腸活の鍵をにぎる栄養成分ですから、選ぶバナナによってダイエット効果に差がでてくるわけです。
ですから先ほどの「ダイエットに適したバナナはどれ?」のクイズの答え。
正解は1の「グリーンチップバナナ」です。
理由はもうわかりますよね。3つのなかで一番レジスタントスターチの量が多いからです。
以前は圧倒的に「イエローバナナ」が主流でしたが、最近は「グリーンチップバナナ」もスーパーでもよく見かけるようになりました。
また、ほのかな酸味があり、甘みもさっぱりしているので、食べ続けやすかったり、料理などに加工がしやすかったりという、継続のしやすさといった観点の利点もあります。
ダイエットのためには、コンビニやスーパーなどで、できるだけ成熟がすすんでいない「グリーンチップバナナ」を選んでください。とはいえ、「イエローバナナ」や「完熟バナナ」のいずれもレジスタントスターチの量は減りますが、完全になくなるわけではありません。「グリーンチップバナナ」だけしか意味がないと神経質になって探し回ったり、成熟してしまったバナナを見て、がっかりしたりする必要はありません。
どんなバナナだとしても毎朝食べるということがなによりも重要です。