今日は絶対に1杯だけにするぞ! と心に決めていても、気づくと飲みすぎて大後悔……といった経験をしたことのある人は少なくないでしょう。実はこの現象、“意志の強さ・弱さ”は関係なく、医学的に原因があると、尾形哲医師はいいます。いったいどういうことか、尾形氏の著書『肝臓から脂肪を落とす お酒と甘いものを一生楽しめる飲み方、食べ方』(KADOKAWA)からみていきます。
今日は1杯だけ!→飲みすぎて大後悔の無限ループ…アルコールの過剰摂取は仕方がない?飲酒量に「意思の強さ・弱さは無関係」といえるワケ【医師が解説】
そもそも「酔う」ってどういうこと?
お酒を飲むと気分がよくなったり、フラフラしたりと、“酔った”状態になります。酔いにもレベルがありますが、アルコールは合理的な思考を司る大脳新皮質の働きを抑制します。普段言わないようなことを口にしたり、気が大きくなったりするのはそのためです。血中アルコール濃度が上がるにつれて脳への影響は大きく、感覚は鈍くなっていきます。
飲酒後、アルコールは何時間で分解される?
飲酒運転がいけないのは当然ですが、仮眠をとっても「酒気帯び運転」にならないわけではありません。
飲酒運転の基準は、呼気1L中に0.15mg以上のアルコールを検知した場合が該当します。通常、1時間で分解できる純アルコール量(g)は体重(kg)×0.1ほど。純アルコール量20gを分解するには、男性で3時間、女性で4時間ほどかかるのです。
尾形 哲
医師
一般社団法人日本NASH研究所 代表理事